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ピンキー
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『ピンキー』に投稿された感想・評価

lemmon
3.6
肌の白い黒人の女性が主人公。


前半には攻めた描写もあり、苦悩するヒロインに肩入れしたくはなったが、対立していた屋敷の老婦人とヒロインとのやりとりがメインの人間ドラマとなり、そこから遺産相続の話。
設定がこの当時、他にはない部分があり、、、面白さはあったが、、、何かこう、、、不完全燃焼。

ラストも落ち着かせたと言う印象。
肌が白い黒人という設定はあまり活きていないようにも。

結局のところ、白人とのやりとりが大半を占め、黒人映画とは成り得なかった、できなった、といったところか。


ただ、本作の価値はそれ以上にあるのであろう。


とにかくヒロインを攻撃する輩が憎くて仕方がない😡。
特に相手側の弁護士。どう考えても切れ者には見えないお馬鹿な弁論。そこからの判事の決断にはすっきり😆。


あっという間に終わったし、良作だとは思うが、何かこう、高得点はつけにくい作品でした。
2010年の感想。エリア・カザン映画で日本未公開。WOWOWさんエライ!そして、観る前からこの映画を知っているのは淀川長治のおかげ。中学校の時にTBSラジオで「映画の部屋」という1時間番組があってその中でこの映画が取り上げられている。その時、黒人の子供に白人のような子供がたまに生まれることをピンキーというと淀川長治は、のたまうが、単純に主人公の名前だった。淀川長治の思いこみ間違えは結構ある。最近では、「白いカラス」のような話なのだが、49年当時ではこの程度の差別表現(当時は、刺激的だろうが)でなんとなくハッピーエンドで終わる。正直期待していた分だけ肩すかしをくらった感じだ。アカデミー賞にノミネートされたようだが、内容のセンセーショナルさに全米は驚いたのだろう。反骨で名演出家エリア・カザンだが赤狩りの時の告発で地に堕ちた巨匠でもある。
ジョン・フォード監督の降板を受けエリア・カザン監督が完成させた社会派映画。差別問題をテーマに生まれつき肌の白い黒人女性を描く。撮影は「荒野の決闘」(1946)のジョセフ・マクドナルド。音楽はオスカー9度受賞のアルフレッド・ニューマン。

生まれつき肌が白い黒人女性ピンキー(ジーン・クレイン)が北部の看護学校を卒業し祖母(エセル・ウォーターズ)の住む南部に里帰りする。ピンキーは北部の白人医師トーマスからプロポーズを受けていたが、黒人であることを隠し続けていた。祖母はピンキーに病気で弱っているお屋敷の女主人ミス・エム(エセル・バリモア)の世話をさせる。子どもの頃からミス・エムに反感を抱いていたピンキーだったが、看護を続ける中で二人は打ち解け合って行く。そんな矢先、ミス・エムが「財産をピンキーに譲る」との遺言を残して亡くなってしまう。。。

混血で肌が白い黒人女性は、10年後のカサヴェデス監督のデビュー作「アメリカの影」(1959)でも描かれていた。おそらく本作が同設定の先駆と思われる。

ピンキーに最初は丁寧に接していたのが黒人の出自だと知ったとたんに乱暴になる警察官。出自による手のひら返しの対応は日本での部落差別や在日朝鮮人差別と同様で、有色人種差別以上に人間の内面的な問題を表出している。裁判では白人のフリをした卑怯者の様に扱われて、差別される悲しみよりも自分とは何者なのかというアイデンティティ・クライシスに落ち込んでしまう。悩めるピンキーはずっと表情が硬く、終盤まで重苦しいムードが続く。だからこそ悩みぬいた末に最後に導き出した答えと確信に満ちた表情がとても尊く感じられた。

メロドラマに走らずリアルな問題提起を貫徹したカザン監督の演出に感心。それを支えたのがフィルム・ノワールの名匠ジョセフ・マクドナルドの陰影の強い撮影で、ピンキーの引き裂かれそうな内面を顔に落ちる影で巧みに映像化していた。ピンキーがたびたび柱に寄りかかる繊細な演出も秀逸。さらに、エセル・ウォーターズとエセル・バリモア(偶然に名前が一緒)の、多くは語らない重厚な存在感も映画に深みを与えていた。

カザン監督は、ユダヤ人問題を描いた初の“問題提起作品”「紳士協定」(1947)、免罪事件を描いた「影なき殺人」(1947)に続く連続三本目の社会派映画である本作を成功させ評価を高めることになった。差別問題に女性のアイデンティティと自立も提起されていて見応えのある一本だった。

※フォード監督は本作を降板し兵隊賛美映画「ウイリーが凱旋する時」(1950)、旅もの西部劇「幌馬車」(1950)を撮る。同年、赤狩り旋風で揉めたディレクター・ギルドの席で、最長老としての有名な発言「私の名はジョン・フォード、西部劇を作っている」からの体制派セシル・B・デミル糾弾で株を上げる。一方、カザン監督は「欲望という名の電車」(1951)など名作を連発していくが、1952年に赤狩りの司法取引をして業界内で大きく株を落とすことになる。

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