きまぐれ熊

ヘルボーイのきまぐれ熊のレビュー・感想・評価

ヘルボーイ(2004年製作の映画)
3.8
アメコミというよりギレルモデルトロの映画って感じだ。

ストーリーはまあ普通というか...。なんでそうなった?って見返すレベルでのシチュエーションの飛躍多めだし、最終的なドラマは予想を超えてこないんだけど、本作の見所はなんと言ってもモンスターの造形。
シェイプオブウォーターのアーキタイプの様な半魚人がヘルボーイの相棒だったり、クトゥルフ要素満載のボスが出てきたりと、異形愛が溢れてる。
そしてなんと言ってもヴィラン幹部のクロエネン。両手の甲にソードを固定したガスマスク姿のナチス将校という性癖欲張りセット。彼が動いてるだけでアクション面は満足度が上がった。その上で自傷癖により、中身は瞼を切り落としたり、唇がなかったりとちゃっかり異形である。瞼のない見た目はパンズラビリンスで多くの人にトラウマを植え付けたアイツそっくりだったりと、割とギレルモデルトロ予習編みたいな映画だった。

チェンソーマンOPツアーの番外編として見たけど結構良かった。異形の格好良さという意味ではチェンソーマンに通ずる所もあるし。
多分原作とは大幅に脚色してそうだからアメコミやヒーローものとしての評価は差し控えるけど異形のモンスターが戦う映画が見たいというニーズに関しては存分に応えてくれる内容だと思います。
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