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息子の青春
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『息子の青春』に投稿された感想・評価

生誕101年 小林正樹映画祭 @シネ・ヌーヴォ

タルコフスキーから小林正樹へ。好きな特集があると、この映画館にばかり通ってしまいます。

昔の日本映画の監督としては、黒澤や成瀬と並ぶくらい好きな小林正樹監督のデビュー作品。
後年の骨太な作風とは違い木下監督の門下生として師を継承した作品です。なんでも、監督昇進試験のようなニュアンスもあったそうです。その割に出演者が豪華です。

鎌倉に住む、結構裕福な作家家族のホームドラマ。男兄弟二人の青春なんですが、今観るとウブというか可愛いというか、こちらがこそばよくなるくらいです。父親の権威もまだあった時代ですね。

当時の松竹は小津監督に代表されるローアングルが主流だったんですが、この監督は上からの俯瞰したアングルをよく使います。このデビュー作でも、兄弟ゲンカのシーンで使われ、らしさがみられ嬉しかったです。

兄役の石濱朗が若くて可愛い顔してるのですが、どこか菅田将暉に似てるんです。他のフォロワさんも観られて同じような感想なので間違いないです。この石濱朗は後に同監督の「切腹」という映画でとても苦痛な役をやらされます 笑。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

4.5
「息子の青春」

冒頭、満開の桜がモノクロームの世界で美しく咲き誇る。さよなら、さよならと若い男女が叫ぶ。陽気に歌う少年、彼女、誕生日パーティー、銀座のレストラン、歌舞伎、喧嘩、浜辺での夫婦の姿。今、古き良き日本の家庭が映し出される…本作は小林正樹の中編デビュー作で、この度松竹レーベルから初円盤化され、購入して初鑑賞した。一九五二年四十五分の短編映画だが、素晴らしかった。

同時収録されている二作目の監督作品「まごころ」も鑑賞した。こちらの感想はまごころのページにて伝える。 林房雄の同名小説を映画化したもので、古き良き日本のホームドラマが映される。ホームドラマと言えば小津安二郎が真っ先に頭に浮かぶのだが、小林大樹もこういったドラマをとっていたんだなと初めて知った。基本的に「切腹」やか「怪談」のイメージが強すぎて…。

さて、物語は小説家の夫婦にはおしゃれな長男春彦と質実剛健な次男秋彦がいる。春彦は自分の誕生日にガールフレンドを家に招いて、彼女の趣に良さを感じた夫婦は一安心するのだが、次男の秋彦は喧嘩で警察の厄介になってしまう…。

本作は冒頭から美しい桜が満開のシーンから始まる。若い男女がさよならと叫びながら別れる。少年は自転車に乗り歌を歌いながら自宅へと帰る。そこでは鼻歌をしながら食事の準備をする母親、女房を美人と褒め称える夫の姿がある。そこへ次男である秋彦が帰宅する。夜、長男春彦と次男秋彦が喧嘩をする。それを止める両親、喧嘩の続きは表でやれと父親は怒り、二人は呆気なく仲直りする。

続いて、自転車に乗りながらカゴいっぱいに野菜を入れて兄弟が並木道を疾走する。兄弟は会話をする。どうやら兄貴は彼女を家に招待しようとするが、父親の反応が怖くてなかなかできないようだ。それを弟が背中を押す。そして春彦は勇気を絞って父親に誕生日の日に誘いたい人がいると伝えて承諾を得る。喜ぶ春彦と秋彦。

そして誕生日の日。学校の友達が数人ハッピーバースデートゥーユーと祝ってくれている。そして音楽を流しながら歌って踊る少年少女たち。ところが肝心な春彦の彼女がまだ姿を現してくれない。それを心配する彼と母親。そして彼女が家に到着し招かれる。そして大きなケーキの蝋燭を吹き消す春彦、母が別部屋で春彦にあげようとするプレゼントを父親と楽しげに話す場面、スーツ姿に着替え鏡の前でポーズをとる春彦、彼女の両親が彼を歌舞伎に招待したようだ。

そして母はハンカチとちり紙、お小遣いとして息子に渡し、春彦のスーツ姿に見とれる。少し歩いてみてと言い、彼は母親の目の前で歩く。そして弟とともに自転車に乗り出かける(この時、母親の目から涙が出る)。そして駅に到着したは春彦は彼女と再会し、お洒落な服装に見惚れる。そして歌舞伎座へ…と簡単にオープニングを話すとこんな感じで、正直不意をつかれたほどの傑作だった。古き良き日本の家庭が写し出されていて、個人的には大傑作と言っても過言ではない中編だ。


いゃ〜、正直初期作品に対してあまり期待していなかったのだが、この作品は素晴らしかった。当時の歌舞伎の雰囲気も見れるし、海岸沿いに自転車を止めるショットや浜辺で母がが走り、夫婦の美しい時間を捉える場面の美しさは感動する。夫婦が砂浜に座って会話をする場面だけでこうも感動できるとは。それとあのカップルが銀座で高級なレストランに入ろうとするのだが、高いからどうしようと可愛らしく相談する場面とか本当に癒される。

結局食べなかったのか知らないけど、帰宅したら両親が作っていたご飯を腹いっぱい食べる場面も笑える。しかもその両親が何を食べるかを争っているのも可愛らしい。父親は中華を食べるはずだと言い、母親は絶対に洋食を食べるわと話している。そんな中、次男の秋彦が警察沙汰になってしまい留置場に入るかもしれないと言う悲劇が舞い込んでくる。ここから一気に幸せな家庭が、この不幸により亀裂が徐々に入っていくシリアスな下りも見ごたえがある。

全体的に小津安二郎の作品を彷仏とさせるのだが、笠智衆が途中から出てくるのも思いっきり小津作品に感じる。秋彦がお母さんと言い、抱きしめ合う場面と喧嘩した相手のコウイチ君がコウイチの父と抱きしめ合い泣く場面は本当に感動する。そこからクライマックスの二家族の息子同士の相撲取りの真似事は素晴らしい帰結である。

たかが四十分程度の作品の中で、ここまでのドラマ性を作り上げたのは流石である。後に「人間の條件」と言う超大作を撮るだけの監督である。恐れ入った小林正樹のデビュー作。今まで見てこなかったのが非常にもったいなかった。これはぜひ見てほしい素晴らしい古き良き日本の家庭が写し出されている。


この作品の主人公の役者、石浜朗がとても菅田将暉に似ていてビビる。生まれ変わりなんじゃないかレベルだ。

「まごころ」

〜最初に一言、不意を突かれた小林正樹の傑作ホームドラマだ。私は小津さんの東京物語を観た以来の古き良き日本の家庭と日本人青年を観た。まだ私は小津安二郎しか知らなかったのかもしれない…〜


冒頭、グランドでスポーツをする少年たち。引っ越ししてきた隣の娘、病気持ち、一目惚れ、三日月、お婆ちゃんとの会話、ラグビー、懇願、慶応大学の受験、教会。今、残酷な一時の恋愛が幕を開け幕を閉じる…本作は木下恵介のオリジナル脚本を小林正樹が監督した長編映画としては第一回目の監督作品になる。一九五三年九十四分の作品。因みに小林監督の従姉である田中絹代のが特別出演している。木下と言えば小林の師匠であり盟友である。

この作品は松竹らしい青春メロドラマの雰囲気が漂い、非常に良かった。と言うか大傑作である。貧富の差が強調され、淡い恋愛模様が映し出される。

さて、物語は裕福な家庭に育つ受験生の弘は部屋の真向かいの安アパートに引っ越してきた少女ふみ子に心奪われる。彼女が胸を病んでいる事を知った彼は慶応大学合格を条件に彼女の養育費の工面を父に懇願するが…。


本作の冒頭はグランドでスポーツ(ラグビー)をする少年たちが映し出されるのから始まる。その中の一人は受験生の弘。彼が自宅へと帰宅する。母親はお風呂に入って勉強しなさいと言う。この家で飼っている犬のレオを心配する姉、お向かいに新たに引っ越してきた娘が気になる弘。彼女の名前はふみ子。少しばかり体が弱いらしくて布団の中に入っている。

翌日、弘は自分の部屋の窓から隣の娘を見て、一目惚れしたようにベッドの上ではしゃぐ。そしておばあちゃんにその喜びを伝えて新しい服を見繕って欲しいと言う。それと小遣いも…。続いて、弘は満員電車に乗っている。学校の描写に変わり、学ラン姿の生徒たちが映し出される。弘は男友達と女性に対して話をしている。

そしておばあちゃんに隣の娘の病状を聞かされた弘は驚く。肺病がそんなに重いことを知った彼は自分の部屋に座り込み考えてしまう。翌朝、具合の悪かった飼い犬のレオが帰ってきて、弘は庭で犬と戯れる。そして弘は父親に隣の娘の治療費を出してもらう為に、慶応大学に合格すると言う条件を提示していく…と簡単にオープニングの話をするとこんな感じで、素晴らしいメロドラマが展開されていく。

いゃ〜これも傑作だったな。

この作品は東山千栄子が出演しているから、小津安二郎の作品と被る。やはり「東京物語」の強烈なインパクトがあるのかもしれない。それと引き続き主人公が石浜朗で、やっぱり菅田将暉に似ていて仕方がない。

この作品も不意をつかれるほどの傑作だった。とにもかくにも感動する。隣の女の子が肺病で苦しんでいるのを知った息子が自分ちの飼っている犬でさえ入院できるのに…引っ越してきた隣の娘は入院ができない…と裕福である自分の事について考え込む場面はすごく印象的だ。それがストーリーとして父親に隣の娘の治療費用を慶応大学合格を条件にせがむ話になる。

父親に対して大学に合格したら何でも願いを叶えてあげると言う話を父親に再度聞いて、その願いを言おうとするのだが、やっぱり言えないと言わない場面のもどかしさが伝わるし、その流れで十二月のクリスマスの描写になり、肺病の家族の団欒が映されるのは感動する。それに教会の前で雪にあたりながらフミ子の姉と矢島さんが会話する場面も凄く美しく魅力的である。

弘があえて自分の部屋の窓を開けて、ジングルベルの歌を歌って、ふみ子に聴かせる場面はこの映画の最も好きなシークエンスである。なんだろうなぁ、この優しい気持ち、人の心を持つような青年の清らかな人柄に感動する。そして改めて父親に物事の本質を言わずに、どうしても助けて欲しい人がいるので僕にお金をくださいと言い、泣きながら懇願するシーンから神様に祈り始める場面は本当に感動だ。

厳格な父に名前も知らない赤の他人の少女の命を助けて欲しいと言っても断られるのを知っている息子はどうしてもそのことを切り出せない人いる。家庭教師の矢島さんに勉強を特訓してもらい、なんとしてでも大学受験を成功するべく日々頑張る少年。今の時代、赤の他人にこれほどまで尽くそうとする若者がいるだろうか…映画的と言われればそれまでだが…。


残酷な映画なのかもしれないがら手鏡を用意して太陽の反射で寝たきりの娘に合図を送るシークエンスも非常に美しく印象的で、少しばかりの救いがあった。そこから黙って自分の部屋に入り込んで鏡で自分の顔を見ていた弟を姉が見て、そらに対して怒った弘が部屋の中からー階に降りて、追いかけっこしながら姉弟喧嘩する賑やかな場面も好きだ。

そしてクライマックスはこの映画に出てくる全ての登場人物が涙する残酷な感動が写し出される。自分の無力さに絶望する一人の少年の姿を捉えた正しく木下の脚本が成し遂げた傑作である。正に偽りや飾りのない心。真剣につくす心を垣間見た素晴らしい日本映画だ。最後青年はラグビーをしながら泥まみれになって何を思うのだろうか…。これはかなりお勧めする。

まごころ、それは弘の机の上を見れば自ずと分かる…。
主人公は大変美形だし、そこかしこにお花が溢れているわで純文学的メルヘンの可愛らしい作品。

山の手モノかな?と思うくらい幸福感に満ちた一種の余裕を感じる生活だが、本人たち曰く中流階級らしい。
しかし、高級店に入れるほどのお小遣いをあげている裕福っぷりは山の手モノで間違いない気がする…


銀座でのデートシーンは完全に少女漫画!高級フレンチに挑戦しようとして狼狽してしまう…若いって良いな〜!と全力で感じる。初々しさに溢れ、素晴らしく可愛らしい。

とんでもなく不器量な女の子たちが映画に出てくるのもすごい。そしてそれを芋っころだ…とか話す両親が笑える。

主人公は菅田将暉にしか見えなくて面白い。昭和のお上品な菅田将暉って感じ。
見目麗しいので、お花畑感強くても許せてしまったなあ。

笠智衆が肝となり乙女チックな空気をピシッと締めてまとめた。笠さんはブレない…

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3.5

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