珍しいことだが、ファンも納得のゲーム原作の良作。
ストーリーは原作あってのものなので、特にラストにかけての悪夢の真相が明かされるところは内容を詰め込み過ぎて唐突に説明的になる感じは否めない。
しかし、不気味なクリーチャーの造形と見せ方が秀逸な出来。濃霧、血と錆の世界、ぎこちない動きのクリーチャー、どれもしっかりとサイレントヒルだ。
有名な話だが、原作はフランシス・ベーコンの絵画からインスパイアされたデザインのクリーチャーも登場するようなゲームであり、今作も違わず美しさすら漂う。
洋物ホラーにありがちな、大音量のパニック演出は一切なく、純粋にゆっくりとこちらに近付いて来るクリーチャーの造形だけで勝負している。
怖いもの見たさはあるが、びっくりさせられるのは苦手という人にはオススメの映画。