きょう

殺人の追憶のきょうのレビュー・感想・評価

殺人の追憶(2003年製作の映画)
4.0
1986年10月23日に農村で若い女性の変死体が発見される。ソンガンホ演じる地元の刑事パクは地道な取り調べを始めるが、現場は大勢の見物人に荒らされ、なかなか証拠がつかめない。やがて、第2の事件が起きてしまう。


ちょっと久しぶりの韓国映画です。
ソンガンホ演じるパク刑事とキムサンギョン演じる、ソウル市警から派遣されてたソ刑事。2人はこの事件を捜査し始めますが、性格も捜査方法も違うので、衝突ばかりを繰り返していました。
なかなか捜査は思い通りにいかず、ラジオから「憂鬱な手紙」という曲が流れたら、殺人が起こることがわかり、
リクエストハガキから、パクヒョンギュという青年を容疑者としてわりだします。
前半と後半で話の流れがガラリと変わるのはいくつかの韓国映画を観ていて思ったこと。
前半は警察のお粗末な様子が描かれていて、時折笑えるところもありましたが、犯人のでっちあげや取り調べも行き過ぎた暴力行為💦
後半はこの連続殺人事件にソ刑事と繋がりのあった女子高生が巻き込まれてしまったことがきっかけで冷静に捜査をすすめていたソ刑事の人格が変わってしまったかのような行動…
結局事件は未解決のまま…ラストはスッキリせず。現実もこの事件はこの段階で解決していないのだから、その結果通り。しかし、捕まえられそうで捕まえられない、こんなにスッキリしない終わり方もあるのだなと。


先程も書いたとおり、警察の捜査の仕方が荒すぎて、暴力もガンガン行われていて、それでも犯人を捕まえることに至らず…イライラさせられたり、ハラハラドキドキさせられたり、そんな気持ちになりながらも最後まで引き込まれるように観れました。
ソンガンホのクソ刑事でありながらも人間味のある優しい部分のある役どころが流石だなと思いました。
もう一方の刑事役キムサンギョンの冷静でありながら、許せない感情を剥き出しにした時に人格が変わる役も良かったです。
ただ、正直なところ、映像は決して美しいものではありませんでしたが、かえって、その時代のリアルさが浮き彫りになっていて、そんなところにもハマり観ごたえはありました。
ポンジュノ監督の素晴らしい作品👏🏻
きょう

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