茜

悪魔の凶暴パニックの茜のレビュー・感想・評価

悪魔の凶暴パニック(1976年製作の映画)
3.5
やべー奴みんなハゲ!っていう話。

突如ハゲて凶暴化する奴らとその真相を追う主人公…というとふざけてるみたいだけど、中身は真面目なサスペンススリラーでした。
とは言えやっぱりハゲて暴れるという映像のインパクトは強くて、最初にカツラ取られて発狂しながら女を殴りまくるハゲ観た時は爆笑しちまったわ…。
コイツらは何故ハゲて凶暴になるのか、その真相に迫る主人公が「こいつズラじゃねーの?」って人の頭髪を疑り深い目で見たり、街中でハゲを見てビビる様子もシュールで笑える。
スリリングな演出で、観ているこちらも「次のハゲはどいつだ!」ってハラハラするんだけど、ふと冷静になると「いやいやハゲって…」ってニヤついちゃうゲラな私…反省。

こうして文章にするとおかしく感じるけど、前述した通り作りは意外にもお堅い。
でもそれが裏目に出たのか、個人的には地味で退屈に感じるシーンも多かった。
最初のズラ取れちゃったハゲとベビーシッターハゲの発狂シーンが盛り上がりのピークで、真面目に作られている割にスッキリしないラストも何だか収まりが悪い。

でもやはり強烈なインパクトの残る作品ではあるので、何だかんだまた観たくなってしまうし、不思議と人に勧めたくなる憎めない映画。
茜