このレビューはネタバレを含みます
NYギャング、ヘンリー・ヒルの伝記的なお話。いつもの倒叙的な構成。中盤で冒頭シーンに追いつきました。
どこまで意図してやってるのか、ヘンリーや取り巻く面々のチンピラ的な観念が丁寧に炙り出されていたよう。ダサい価値観や下品な金の遣い方。理解はできても感情移入できる人が出てこない。
演技もさすがに全員上手い。現実のヘンリーがどんな人か知りませんが、役のハマり方は少年期と合わせて素晴らしかったです。カレンも合ってましたがキャンキャンうるせーなとも思ったり。
そのカレンも結局薬吸ってんのかいと足早に感じるところもありましたが、全体的にうまく纏め上げてるのは流石。
しかし、話としての見どころがどこかにあったのかというと疑問。相当に淡々とマフィアが描かれて終わりました。
各シーンは飽きることなく見ていられて楽しいのですが、終わってみるとさほど心に残るものがなかった作品でした。