ドニー・イェン幻の一作！！
キン・フーの『残酷ドラゴン』のリメイクになります。ツイ・ハークプロデュース、レオン・カーフェイ、ブリジット・リン、マギー・チャン主演。VHS所有してます。

砂漠に佇む小さな旅館。一人の女将(マギー・チャン)が切り盛りしていたが、客を誘惑しては人肉饅頭にしていた。そこへ朝廷に追われる剣士(レオン・カーフェイ、ブリジット・リン)たちがやってくる。

男装の麗人ブリジット・リンの魅力爆発！な作品。『恋する惑星』では、寡黙な金髪ディーラーを演じていて、まさに香港映画を代表する名女優！
今や重鎮のレオン・カーフェイも、若いこと若いこと。笑

マギー・チャンが、いつもの清楚な役とか、健康的なお転婆な役とは180度違う役で、ど淫乱な旅館の凶悪な女将！客を誘惑しては、肉まんの具にしてます。なんとヌードも披露！(間違いなくボディダブルだと思うけど←

そして、悪役の宦官はあのドニー・イェンが演じており、剣で足の肉を削がれて骨だけになっても、生きてると言う無敵の剣士を演じてます。かなりスプラッターな武侠映画です。本当の砂漠で過酷なロケをした成果があり、砂嵐とかすごい迫力！
ブリジット・リンは、撮影中に怪我をしたせいで、クライマックス途中でいなくなるのが残念。

タランティーノの『ヘイトフル・エイト』に似てる部分が結構あるので、タランティーノにパクられたかな？笑
その後、ジェット・リー主演で、リメイクされてます。

香港や台湾ではメガヒットを飛ばしたものの、日本では何故かDVDにすらなっておらず、VHSのみで香港映画ファンとしては、今からでもなんとか4k Blu-rayでリリースして欲しいね！笑

物語的にはそこまでのめり込むことはないが、後半から終盤にかけてのワイヤーアクションは想像以上にすごい。

ツイ・ハークの演出も殺陣もレベルが高く、それを体現するのがドニー・イェンというのも最高だ。

砂漠の中でマギー・チャンとブリジット・リンとレオン・カーフェイに対するドニー・イェン。
３対１という中でも、まるでハンデを感じない圧倒的な強さ。

流砂という迫りの中で、華麗に舞いながら剣を振り回すアクション。
こういう類を次元が違うというのだろう。

[やたら血の気の多い"龍門の宿"]　90点

大傑作。キン・フー『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』(以下、原作)のリメイク作品。プロデューサーにツイ・ハークが参加している。いきなり東廠の訓練シーンから始まるのだが、雑兵が既に原作のトップレベルというくらいにインフレしていて笑えてくる。それに比例して主要人物の能力もインフレ気味で、原作は人間の延長線上にあった達人描写だったが、本作品では異能バトルみたいになってた(それはそれで面白い)。冒頭のバトルから、剣が湾曲し、人間ではありえない高さを飛んで、ラスボスが木端微塵にした剣の破片を投げつけてくる。これがこの世界の物理法則なのだ。"龍門の宿"の設定も大きく異なり、客を殺して金品を奪い死体は肉まんにするヒャッハー系民宿に変貌しており、宿には三勢力が居合わせることになる。また、主要登場人物も様変わりしており、原作でシュー・チュンが演じていた流れの武人シャオは本作品ではブリジット・リンが演じており、チョウ将軍と恋仲という設定まで追加されていた。そう考えると原作はかなりストイックに戦闘に特化していたんだなと改めて。謎の三角恋愛云々で中弛みはあるのだが、その二角がブリジット・リン(嫉妬してるの可愛すぎる)とマギー・チャンなので全然構わないのと、イカレコックニキが華麗に羊の丸焼きを等分したり、東廠メンバーを謎の結婚式の主賓にしたり、大体の展開が意味わかんないのと、戦闘シーンが最高にイカれてるので問題なし。特にラスト10分の戦いはマジで絶句するぐらい壮絶。原作でもラストのラスボスとの戦闘は唐突で、しかもラスト1分くらいが打ち切り漫画くらい怒涛の展開だったが、本作品でもそれを継承している。ただし、敵がドニー・イェンなので袋叩きにしないと殺せない感じは分かる。Wikipediaに"ブリジット・リンが他に男装してる映画は『北京オペラブルース』と『スウォーズマン/女神伝説の章』です"という項目が出来てて草でした。

• #2024ofOdessa