このレビューはネタバレを含みます
実話ベース。
炭鉱労働者として毎日地下で働く父親と、
遠い遙か空の宇宙に憧れる高校生息子。
この図式がとても良いじゃないですか。
🟢ホーマーの人を巻き込む力
若かりしジェイクギレンホール演じるホーマー。ソ連による人工衛星打ち上げが成功し、上空を跳ぶその光景に宇宙へのロマンを感じ、自分でロケットを作ることを決意する。
しかし、炭鉱労働者のリーダーとして働く父親にはそれを理解してもらえず、空への興味など一切ありませんでした。
炭鉱労働者として後を継いでほしい父親の気持ちとは裏腹に、
「僕は地下に興味ない。上しか見ない。」
なんて言われたらグサッときますよね。
炭鉱労働者って労働環境最悪で、
事故も多発するし、炭塵も体に悪いしで、
到底子供に勧める仕事ではない気がしますが、父親にとっては好きでたまらなく、それで死ぬことが本望であったのです。
そんな中、友人らとロケット作りに勤しむ毎日。仲間割れや父親との関係も上手くいかず、失敗を何度も何度も繰り返しますが、ある発見から空高く打ち上がるロケット発射の成功にこじつけます。
それで世界コンクールで優勝してしまうのですから、えげつないですね。
こう見ると、
ホーマーは周りの人を巻き込む力があった。1人ではできないことを、やり遂げています。
そのために、自分より詳しい人に躊躇なく質問、リーダーシップをとり果敢に挑戦を繰り返す。本気だからこそ、いろんな人が協力してくれるのでしょう。
そして彼自身も、
コンクール出場を後押ししてくれた病で悩む先生のため、
父親に認めてもらうため、
ロケット製作に協力してくれた全ての人のため、
様々な人のために努力し、そして結果を残します。
そして、病で亡くなった先生、炭塵の病気で亡くなった父親、
彼らのためにもその夢を諦めず、
ホーマーはNASAの開発チームにまで携わることになる。
夢を本気で追うのは簡単ではない。
ホーマーの行動力に感服します。