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ガメラ3 邪神<イリス>覚醒のLudovicoMedのレビュー・感想・評価

2.0
平成ガメラシリーズ3作目。
前作をトレースしつつ、キャラ、怪獣をしっかり踏襲し、物量、展開を盛りまくった結果、ファンを喜ばせる集大成っぽく見える、めちゃくちゃ映画。

無理矢理でも持っていく見せ場。オカルト、アブノーマルな展開、前田愛の触手プレイ、劇場版ポケモン型のモンスター愛とエモい展開、もうカルト映画まっしぐら。

怪獣×ジュブナイル系譜を取り入れた、新たな発想が残念ながら空回りし、都市レベルで大惨事になってる時に少年少女の大冒険なんてアホらしくて観てられない。


平成ガメラシリーズの特徴として、90年代邦画の最先端映像技術の進歩を追っていけるところに面白みがあると思う。

海外でCG技術が著しく進歩していき、いろんなことが映画で可能になっていく最中、ガメラシリーズは当時の日本の映像技術のパイオニア作品として欠かせない。

ゆえにシリーズの中で最もハイクオリティな特撮を堪能でき、怪獣の洗練されたデザインなども見応えある。

イリスが明らかにアレをモチーフにしたデザインで前田愛がエロいことになっていくと同時にファンタジックな要素でよりSF方向に舵を切ったサブプロットも含まれている。
万人ウケを狙った結果、歪さだけが目立ち、アンバランス感が否めない。

結末も好みな展開のはずなのに、本作は『トリロジーとしての完結』と『次作への布石』を同時に行なっているようにしか見えない。

続編っぽい良さがてんこ盛りにも関わらず、話が追てってなくて楽しめなかった、しかしタイトルシーンは3部作通して相変わらずカッコいい。
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