茜

ゾンビーノの茜のレビュー・感想・評価

ゾンビーノ(2006年製作の映画)
3.1
何て悪趣味な設定の話なんだと思ったけど、最後はハッピーエンドで終わってちょっと安心。

とある小さな町では、ゾンビを強制的に調教する首輪をつけて、おとなしくなったゾンビを人間が飼っている。
飼っているというよりも、ペットのような扱いではなく、奴隷や召使いのように使っているという感じ。
この設定はあまり良い気分しなかったけど、もしかしたら奴隷制度とかに対する皮肉も含まれているのかな。

主人公の少年ティミーは孤独だけど優しい子で、ゾンビと対人間のように接し、
ゾンビにファイドという名前を付けて、友達のように対等な触れ合いをする。
ティミーの母親は子供より世間体を優先するところがあって、最初は余り好きになれなかったけど、
母親もファイドに対して愛着を持つようになってからは、勇ましく頼もしいキャラに変貌して面白かった。
父親も家庭を顧みない所もあるけど、少し不器用なだけで本当は家族思いの人なんだろうなぁ。
元恋人のゾンビと共に暮らす隣人のおじさんがこれまた良い味出してて、
一緒に暮らしてるゾンビはスタイル抜群美人だし、おじさんの彼女に対する愛情も強くて幸せそう。

オールデイズのような懐かしい洋楽をBGMに、カラフルでポップな街並みの中で暮らす人間とゾンビ。
一見シュールな光景だけど、新しい発想のゾンビ映画で、ゾンビ物を余り観ない自分でも楽しく鑑賞出来ました。
茜