主人公であるゴーストライターは元イギリス首相アダム•ラングの自叙伝執筆を破格の値段で引き受けるが、やがて政界を揺るがす巨大な陰謀に巻き込まれてしまう。
巨匠ロマン•ポランスキーが放つ緊迫の政治スリラー‼︎
ド派手な見せ場などはあまりない。
だが陽の差さない淀んだ曇り空や、何処か無機質な登場人物の淡白なやり取り、意味深な表情や言動が作り出すミステリアスな雰囲気が一切途切れることなく128分駆け抜けるため、退屈するどころかグングンと引き込まれるような作品だった。
米国と英国の複雑な政治関係や、CIA 軍事産業、ケンブリッジのエリートグループなどいかにも胡散臭い連中のいかにもな裏側をシニカルに描いていて、非常に風刺が効いている‼︎
抑えきれない野心、好奇心、正義感を胸に真実を求め突き進む。しかし、世の中には踏み込んではならないグレーゾーンが存在し、一度踏み込んだが最後 消して元には戻れない。
巨大な陰謀に挑んだゴーストライターを待ち受ける衝撃の結末‼︎
ラストに芸術的映像で見せつけられる異様な虚無感は、是非みなさん自身で味わって頂きたい。