Jaya

ハズバンズのJayaのネタバレレビュー・内容・結末

ハズバンズ(1970年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

親友同士のオッサン3人の飲んだくれるるお話。東洋女が浮きすぎてアーチーがロリコン野郎にしか見えなかったんですが…。せめてその髪型はねーだろ。

特有の画角一杯のカメラワークで描かれる、仲間の死からのオッサンの反抗期。その人生の一幕が抜群の脚本と演技で描かれていました。

起承転結を備えた映画へのアンチテーゼとしての様相が強いですが、この形でしか描けないものがあったようにも。

オッサンたちがとにかく不快。叫び笑い不快感を撒き散らす下品なオヤジ、実際にいくらでもいるし何も楽しくない。若さゆえですらない愚劣さを見る不毛。本当は寂しい、とか醸し出せば尚更。

冒頭のマッチョ写真をはじめ、その描写のリアリティは見事でしたが、この3人が余りに一般化象徴化されているがゆえに、個々人の情状が入る余地がない。

オッサンの立錐ばかりとなりゆく社会的領土への悲哀を描くようにも見えましたが、そうであるならば逆に余りに芸がなかったです。これを愛せる人なら違う見方もできるんだろうなあ。

逆説的ながら皮相的に典型的なオッサンを映し出しただけで、そのこと自体はまことに素晴らしいのですが、文字通りのオッサンの自慰など見せられても全く楽しくないという、映画として見る必要性を感じられなかった作品でした。
Jaya

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