kazu1961

花いちもんめのkazu1961のレビュー・感想・評価

花いちもんめ(1985年製作の映画)
4.0
「花いちもんめ」
1985/10/10公開 日本作品 2018-228
日本アカデミー賞最優秀作品賞
再鑑賞シリーズ
1986年第9回 日本アカデミー賞最優秀作品賞

とっても痛くて、とっても悲しくて、そしてとっても優しい作品です。
この時代、日本は長寿王国ともてはやされていました。そんな日本が大きく抱えだした社会問題に伊藤俊也監督が真っ向から取り組んで描いた秀作です。
人間が誰しも避けられない「老い」を通して、老人と家族の絆の強さと脆さを見つめて第9回日本アカデミー賞最優秀作品賞、脚本賞、主演男優賞を受賞しました。
アルツハイマーの呆けた老人を演じた千秋実の演技は圧巻で壊れていく「おじいちゃん」を見事に演じています。そして十朱幸代の熱演も光りますね。
今の時代より、深刻さを増している老人問題、そのリアリティがぐっと胸にきます。

キャッチコピーは「ボケて悔しい花いちもんめ」「おじいちゃんが壊れていく。家族の戦争がはじまる」。ボケた祖父の世話がもとで亀裂を埋め、絆を深めていく一家族を描く。脚本は「序の舞」の松田寛夫、監督は「白蛇抄」の伊藤俊也、撮影は「燃える勇者」の井口勇がそれぞれ担当。出演は、十朱幸代、西郷輝彦、野川由美子、二宮さよ子、加藤治子、千秋実。
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