horahuki

パラノーマル・アクティビティ2のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.0
6月28日公開『ハッピー・デス・デイ』に向けて♫

『ゾンビーワールドへようこそ』のクリストファーランドン監督による新作ということで楽しみにしてるのですが、一年前くらい?にSNSで流行ってたような気もするので、公開に今更感があるけど、とりあえず予習です。

そんで困ったことにランドン監督は脚本家として『パラノーマル・アクティビティ 』シリーズを担当していたことが発覚…。しかも無駄に2〜5と4作も。さらにはスピンオフ『呪いの印』の監督までやってる。楽勝だと思ってたのに予習間に合わない説が有力になるつつありますが見ていこうと思います。

というわけで本作ですが、前作の被害者ケイティの妹クリスティ一家に起こる怪奇現象を扱っており、あの事件の前日譚となっています。このシリーズは新作が出るたびに悪魔とケイティ・クリスティ姉妹(一族)を中心に徐々に物語の広がりを見せていくのが面白いところですね。

今作では新たに赤ちゃん要素が加わり、クリスティの幼い息子ハンターが重要な立ち位置となっていきます。前作は将来への現実的な不安がカップルを引き裂く物語でしたが、今回は育児ノイローゼや腹違いの娘との関係性、そして性差からくる価値観の対立といった崩壊の種が散りばめられている。でもうまく消化できていないように感じたのが少し残念でした。単純なお話ではこちらの方が面白かったように思いますがね。

でも「家族を守る」という絶対的に正しい行為に対する盲目的な服従が残酷な行為に大義名分を与えてしまうということがチョピっと感じられて良かったです。『イット・カムズ・アット・ナイト』的な感じで。何となくの印象や表には出てこない潜在的な差別意識によって排除される善とか、散らばめられたネタは面白いんだけど、なんか結びつきが弱いんですよね。

恐怖演出に関しては、前作のクライマックスほどのうまさを感じるところはなかったけど、同時期のPOV作品の盟友『REC』から輸入してきたようなクライマックスは楽しかったです。面白くはなかったけどね。あと、冒頭の伏線のわざとらしさ?テキトーさ?には笑ってしまいましたが。

ランドン監督は本作では共同脚本なので、どれだけ意見を言えたのかはわかりませんが、本作見る限りではあまり上手くないのではないかという不安が…。『ゾンビーワールド』は好きなので、本作ではあまり口を出せなかったのだと思っときます(笑)『ブラッドウルフ』の時もそんな感じだったようですし。
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