昭和を代表する映画俳優、高倉健さんについて、国内外の著名な映画監督や俳優、親族や元付き人等、彼と親交のあった関係者からのインタビューと貴重な映像を交えながら、その知られざる素顔に迫るドキュメンタリー。
マーティン・スコセッシ、ジョン・ウー、ポール・シュレイダー、マイケル・ダグラス、山田洋次、降旗康男、梅宮辰夫、八名信夫などなど…
映画関係者が語る"俳優・高倉健"としてしての知られざるエピソードの数々を聞いているだけでも、とっても楽しい！
また、実の妹さんや元付き人、行きつけのお店のマスターなどが語る、小田剛一(高倉健さんの本名)としてのお茶目な一面や、江利チエミはんとの結婚・離婚、自宅の全焼と言った私生活の面、東宝との決別から海外進出に至る経緯など、その人となりが伺えるエピソードは非常に新鮮に感じました！
まぁ、でも。やっぱりスチール写真などに映る、高倉健さんの俳優として(被写体として)の格好良さ1番シビれてしまいました！笑
孤高の存在でありながらも、その謙虚さと情の深い人柄で、皆に愛された人。
その美学や人生哲学が一切ブレる事が無い様は、まさに質実剛健。
そして、そのブレない(融通の効かない)性格をご自身で『不器用』だと捉える"謙虚さ"にこそ魅力があるのだなーと。
メルヴィルの『サムライ』リメイク、スコセッシの『沈黙』、ポール・シュレイダーの『MISHIMA』に出ている高倉健さんも見たかったなぁ…
ドキュメンタリー映画としての作り自体は可もなく不可もなくと言った感じでしたが、高倉健さんがお好きな方なら十分に楽しめる内容ですし、ドキュメンタリーに抵抗がない方であれば、観ておいて損のない作品だと思います！！
