茜

トワイライトゾーン/超次元の体験の茜のレビュー・感想・評価

3.4
オープニングで流れるテーマソングに「これ知ってる!」と思わず反応。
テレビでよく流れてたイメージだけど、このシリーズの曲だったんだと初めて知って今更すっきり。

元々はテレビシリーズだったらしく、日本でも「世にも奇妙な物語」や「ウルトラQ」なんかが本作の影響を受けているとかいないとか。
4話で構成されたオムニバスで、監督は1話目から順にジョン・ランディス、スティーブン・スピルバーグ、ジョー・ダンテ、ジョージ・ミラーという豪華っぷり。
ジャンルはSFになってるんですけど、ホラー好きにも嬉しい特殊メイクやクリーチャーなんかが沢山観れて意外と面白かったな。

一番のお気に入りは断トツで3話目の「こどもの世界」ジョー・ダンテ監督作。
車で旅行中、誤って自転車に乗った少年と接触してしまった女教師が、彼を家まで送り届けたがために奇妙な体験をする話。
特別な力を持つが故に誰からも理解されず孤独な少年と女教師が出会うという、ラストは意外とほっこりするお話なんだけど演出はなかなかホラー。

どこかおかしい少年の家族達、そして彼らと少年の関係性にも不思議な違和感がある。
手品の帽子から飛び出てくるクリーチャー化したうさぎや謎のモンスター、口を失ってしまった女の子など、ワクワクする特殊造形やメイクが見どころ。
これらは同監督の「ハウリング」でも狼男の素晴らしい変身シーンを見せてくれたロブ・ボッティン氏が手掛けてるみたい。
人間がカートゥーンアニメの世界に飛ばされるシーンやカラフルな原色照明が特徴的だったりと、どこかポップな要素が加えられてるのも好みだったなー。

飛行機を襲うクリーチャーが出てきたり、人種差別問題をテーマにしていたり、はたまた心温まる感動系があったりと、他のお話も多彩でよりどりみどり。
オムニバス形式は集中力に欠ける時でも気軽に観れて良いです。
茜