茜

Virginia/ヴァージニアの茜のレビュー・感想・評価

Virginia/ヴァージニア(2011年製作の映画)
2.9
早くも夏風邪を拗らせてしまって咳が止まらず、映画を観るにも頭が回らなくて悲しい…。
本作はそんな状況で観るには、ちょっと難解過ぎる映画だったかもしれません。

まず映像はとても美しくて、特にこの作品で描かれるモノクロ世界の雰囲気はとても良かったです。
特にエル・ファニング演じるⅤの赤をポイントにしたメイクが、モノクロ世界の中で絶妙に映えていて綺麗だった。
ゴシックホラーの世界観が好きな人であれば、本作の映像は意外とツボにハマるかもしれません。

しかしストーリーはと言うと結構難解で、謎解き要素もふんだんに含まれているので、考察好きな人であれば深く楽しめるかもという印象。
元から集中力のない私は途中から頭が追い付かなくて、細かい謎解きは中盤辺りで諦めてしまいました…。
ラストも謎めいていて、観る人の解釈に委ねるというパターンなので、レビュー等を調べると人それぞれ解釈が異なっていて面白い。
私的にはこの映画で起こった出来事は、ラスト以外は全て彼の小説だったように感じるんだけど、どうなんだろう。
そもそも、この映画の原題「TWIXT」が「どっちつかず、中途半端、中間」といった意味があるようなので、そのあやふやさがこの映画の持ち味なのかとも思ったり。

しかしエル・ファニングは本作にしても「ネオン・デーモン」にしても、殺されたり血みどろになったりする役が多いうえに、それが意外とハマり役で似合う…。
最後のシーンで歯の矯正器具が弾け飛んで、それを軽やかに交わす主人公のシーンとか、どう考えてもギャグだった(笑)
茜