【fantasia】
言うまでもなく[恋愛]とは、徹頭徹尾自分達の事しか考えていない男女であり、それは極めて個人的で、独りよがりで、非社会的且つ非現実的意味合いを本来的に強く有している(同語反復めくが、それ故に恋愛はロマンティックでありドリーミーであるのだが)。
彼(彼女)となら どんな障害も乗り越えられる。恋は盲目。世界全てを敵に回しても-等々。数々の常套句も「社会性を忘離している証し」だろう。
そんな恋する二人が 一族/地域/社会/そして現実と向き合わねばならぬ巨大な社会制度[結婚]を前にした時、どうするのか。盲目の侭進むか。理想と現実との落とし所を探るか。それとも…。
ジョンゴールズワージー原作のタイトル「林檎の樹」とは『望んでも決して辿り着けぬ理想郷』を指す。
恋の煌めきとは、時に眼を背ける程に眩く そして痛い。
《DVD観賞》