【芸術家と芸術家の恋愛物語】2023年21本目
サックス奏者のジミー(ロバートデニーロ)。
歌手のフランシーヌ(ライザミネリ)。
心惹かれ合い結婚をする二人は、仕事仲間としても名声を得、巡業旅で観客を沸かせていく。
思えば、ジミーのプロポーズの仕方に違和感を抱くシーンがあって、その内二人の間に子どもができるのですが、やっぱり互いのプライドと、分かり得ない部分に苦悩していくという芸術家同士の行き違いが上手く表現されています。
なんだけれども、お互いの芸術に関してリスペクトし合っているように思いますし、決して嫌いになったとかでもない。
単純に自己が明確でお客様を楽しませるという人生と、結婚生活の両立が難しい"時期"なんだなと思います。
きっと二人はこれからも出会うし、好意を抱くのでしょうが、今は少し時間が必要なだけなんじゃないかなと。
最後のライザミネリのミュージカルシーンは素晴らしい。
歌唱力もさることながら、これがスターなんだなと思わされる。
日の目を見る人もいれば、そうでない人もいる。ハッピーエンドを知るには両者を経験している必要があります。
そして今の状況をどちらと捉えるか。
ジミーとフランシーヌは、それを俯瞰して理解しているように思います。
造形感のあるセットも舞台感があってよかったです。木々とか列車とかハリボテのようなセット。
ただ、物語としては少し冗長だったかな、、仕方ないですね。