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スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐のbackpackerのレビュー・感想・評価

4.0
◾︎STAR WARS第6作(プリクエル第3作)

【作品情報】
公開日   :2005年7月9日(日本)
作品時間  :140分
監督    :ジョージ・ルーカス
製作    :リック・マッカラム
製作総指揮 :ジョージ・ルーカス
脚本    :ジョージ・ルーカス
音楽    :ジョン・ウィリアムズ
撮影    :デヴィッド・タッターサル
出演    :ユアン・マクレガー、ヘイデン・クリステンセン、ナタリー・ポートマン、イアン・マクダーミド、アンソニー・ダニエルズ、ケニー・ベイカー、フランク・オズ、サミュエル・L・ジャクソン、クリストファー・リー、他

【作品概要】
史上最大のカルト映画『STAR WARS』シリーズ第6作。
第1作(ep4)への接続点であり、誰もが知る悲しい結末「なぜアナキン・スカイウォーカーはダース・ベイダーとなったのか?」の最終的決着を描いた、プリクエル3部作の最終作でもある。

【作品感想】
「自由は今死にました。万雷の拍手の中で」

長き繁栄を謳歌した銀河共和国は、その民主主義がもたらす弊害に耐えきれず、内に巣食う各種の病魔によって死に体となりました。
この病魔の正体は、なにもシスの暗黒卿に限った話ではありません。
バローラム前最高議長の時点でも露呈していた官僚主義と汚職もありますが、一つには、ジェダイの中に蔓延る傲慢こそ主因でもあるのです。
自信こそが絶対と言わんばかりに上から目線な態度や、他者意見や本人の気持ちをあえて汲み取ろうとしない姿勢は、まったくもって傲岸不遜の極み。

謙虚さ。ジェダイに根本的に欠けていたのは、謙虚な姿勢です。
その点、実はプリクエルの主人公であったオビ=ワンは、〈誠実・謙虚・博識〉という、人柄レベルカンストの好人物。ジェダイ本来の職務である"調停者"という役回りの中でもその才覚は抜きん出ており、ネゴシエーターと呼ばれる程。マスター・ヨーダにも「謙虚であるが故に優れている」とお褒めの言葉を賜っているほどです。
実のところオビ=ワンも〈狡猾・無鉄砲・奔放〉という師クワイ=ガン及び弟子アナキンの特性をしっかり持ち合わせており、この師にしてこの弟子ありとしか言いようがなかったりもしますが、そこは茶目っ気ということで。

そんなお茶目で柔軟な思考回路を持つオビ=ワンが、オーダー66によるジェダイの粛清を、最後まで生き延びた。それは、やはり謙虚な姿勢があったからこそ。
後進を教え導く老賢者のポジションにふさわしい人格者でなければ、彼は"弟同然の亡き親友"の息子ルークを先導する存在にはなれなかった。なるべくしてなった、ということですね。


さて、プリクエル3部作の最重要人物である、我らがジャー・ジャー・ビンクスは、どんな働きを見せてくれたのでしょうか?
……残念ながら、何もございません。
本作での登場はごく僅か。葬儀参列者として項垂れる姿を晒すのみです。
いやー、扱いが明らかに悪くなりましたねぇ。これまでの彼の行いを考えれば、人気が出ないのも頷けますし、世論を反映した配置としての露出時間減という事でしょうかね。残念だ。実に残念だ。
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