【あなた孤児ですね?】2022年105本目
神に見放される寅さん第二弾。
今作のヒロインは夏子(佐藤オリエ)。
腹痛起こした寅さんを看病する夏子に恋をしたが、入院した先の医者に夏子を奪われてしまい、つらくてまた旅に出る話。
さくらと博の間には息子が生まれた。
寅さんはというと自分の母親を探しに京都へ夏子と赴くが、ラブホテルの経営をしており、思わぬ辛い言葉を投げかけられる。
寅さんの出生について明かされる訳だが、どうやら恋愛によるものではなく、
所謂"できちゃった"というやつである。
育てることができずに見放された寅さんの心情に寄り添いたくなるお話で、今回の寅さんはどこか元気がないようにも見えます。
その中でも山田洋次監督のユーモアさはお見事。寅さんを傷つけないようにと、"お母さん"というワードは禁句!という車一家の約束事が、見事に裏切られていく様子は爆笑でした。
バイブレーションベッドを淡々と説明するおばさんもよかった。
人相占いを語る寅さんも素敵。
恩師の坪内散歩の死で終えるという人情物語で締める辺りもさすがです。
〜昭和の香り〜
黄色の牛乳ボックス
江戸川のうなぎ
モノクロテレビ