円柱野郎

トロンの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

トロン(1982年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

自分の開発したゲームをプログラムごと盗まれた主人公はその不正を暴くべく日夜ハッキングを試みるが、プログラムを守るマスタープログラムによって電子の世界に放り込まれてしまう。

仮想空間での話やアクションを、CGを多用して表現した初めての作品として歴史に残ってはいるものの、ストーリーは正直なところ面白いとは言えない。
ただし、プログラムの擬人化やワイヤーフレームによる空間の見せ方など、表現については当時一般にコンピューターの知識が乏しい時代に、それらを使ってエンターテイメントへと仕立てた工夫は見るべきところがある気はする。
次から次へと色んな電子の乗り物が出てくるけど、どれも異空間の乗り物としての動きも含めたデザインが良いね。

ストーリー自体は行き当たりばったり感が強いのが難点だけど、異世界を旅する主人公という設定自体はディズニーらしいといえばそうか。
見た目からしての悪役、なにやら面白そうなフリスビー対決、意外にスピード感のあるワイヤーフレームと、子供向けなんだと思えば納得できる部分もある。
しかし話の根幹である不正使用の暴露が、「優先権は主人公ですよ」の紙切れ一枚というのはどうにも説得力に欠けるなあ。
まあ、ハッキングしてそれを手に入れたからって信憑性が…と感じてしまうのは、多分俺自身がこの時代の感覚になれていないからだろうけども。

それにしても主人公のジェフ・ブリッジスは、プログラマーという感じじゃないなw
円柱野郎

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