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世界中がアイ・ラヴ・ユーのRのレビュー・感想・評価

世界中がアイ・ラヴ・ユー(1996年製作の映画)
3.9
ウディアレンがミュージカル! 昔はウディ映画苦手やったのに、今となってはワクワク! 本作では一級のスターたちが続々と登場! 内容はいつもの毒っ気をかなりの量抜いて、少々頭の弱い人たちが、次々におかしな恋愛にハマっていく様子を、愛を込めて描いております。冒頭、エドワードノートンが突然あんまりうまくないラブソングを歌い出し、次々にスーパースターたちが歌うんやけど、ホントにうまい3人くらいをのぞいてあんまうまくない。けど、そんなこた関係ない。恋に落ちたら、下手でも歌を歌いたくなるだろ?ってことでそれがキュートで微笑ましくてキュンときます。エドワードノートンはドリューバリモアと恋人同士、遂に結婚を申し込むぞと指輪を買い、驚かせようとレストランのケーキのクリームに挿すんやけど、彼女は気づかず指輪ごと呑み込んでまう…とか、バリモアの両親(アランアルダとゴールディホーン)は再婚相手同士で、妻の元夫(ウディアレン)は離婚以来パリに暮らし、以来3人は親友として交流してて、アレン君パリで女に捨てられたあと、娘とベニス旅行に行って出会った女(ジュリアロバーツ)に惚れ、奇跡的偶然で結ばれていく(?) 再婚夫妻の妻の方はスーパーリベラルなマインドの持ち主で、監獄から出たばかりの荒くれ者(ティムロス)の社会復帰を助けてあげようと、冒頭ふたりの婚約パーティーに連れて来たら、まさかのバリモアとおやまぁなことに…などなど、次々に起こる恋愛トラブルオーケストラ、まさに恋のから騒ぎ。恋してダメになって落ち込んでまた恋して、がいるかと思えば、何の浮き沈みもなくひたすら男乗り換え女子がいたり、あんたらの人生、恋愛しかないんかい⁈ってツッコミたくなりますが、スターたちのおふざけ共演ぶりが楽しいし、全編気持ちいいユーモアが溢れてて、何度も声出してわろてまう。何と言ってもミュージカルシーンの歌と振り付けがキューーーート。あんまストーリーとは関係ないけどハロウィンのバナナはとりわけ好きでした。バナナは南国の食べ物やから冷蔵庫に入れちゃダメだよーはナルホド!ってなった^ ^ 大人数で踊ってるシーン、特にブランドショップとお爺さんの亡霊たちとのシーンは楽しくて最高! あとやっぱクライマックス、川岸でのふたりのマジカルなミュージカルシーンはよかったですねー。ロマンティック! ただ、ひとりとかふたりで歌ってるいくつかのシーンはちょっとストーリーが止まって間延びしてる感じがしたのは否めません。人間関係的には、夫婦としては上手くいかなかったけど、友人同士になったらすごく仲良くなるってのはかなりあり得る気がしたし、そっちの方が全然アリやなって思った。夫婦仲がうまくいってないなら無理してうまくいかそうとしてかえって深く憎み合うようになる前に、さらっと離婚して、友達同士としてお付き合いしましょうって方がいいかもしれないね! 毛嫌いするとこまでいってしまったら取り返しがつきにくい。僕の好きな毒系のウディアレンとはまったく異なる比較的ハッピーな作品なので、激辛アレンが苦手な人にはオススメかも。キツいアレンが好きな人にはちょっと刺激が弱い。すごくスウィート。
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