東京アリス

JAWS/ジョーズの東京アリスのネタバレレビュー・内容・結末

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

【スピルバーグの原点。巨大サメと闘うボロ船に乗った3人の男】

何回も観たつもりでいたけど、ロイ・シャイダー演じる署長が海嫌いの弱腰キャラだったこととか、海洋学者さんが結構ガッツある、とか、なんなら一番アクの強い船長の存在が記憶になかったことを我ながら驚いた。

怪獣映画の代表、スピルバーグだけど、前作が『激突!』のタンクローリーを相手にしているだけあって、本作のサメも恐竜やE.T.とは違って「無表情」。
背びれの「接近」とサメ目線の風景、そして音楽で、殺人者そのものがはっきり見えない怖さが今見ても新鮮。
(サメロボットの調子が悪くてそうなったと、後に町山智浩さんの解説で知りました。映画の神に愛されているんだろうな、スピルバーグ)

夜、3人で体の傷とエピソードを見せ合う。物語の進行には関係ないんだけど、キャラがよくわかる。
署長はお腹のネタがありそうだけど、二人に気圧されて話すのをやめるのが男のあるある心理でおもしろい。

船長が原爆を運んでいたという最強エピソードを繰り出し、「こいつには叶わない…」とドン引き。
その船長が、力強く抵抗するも、両手を広げてあっけなく絶命する姿が、子供の頃の記憶に残る恐怖MAXのシーン。

記憶に残るシーンがいくつもあって、ひとそれぞれ「ここ、この場面!」っていうのがありそうで、飽きることなく語られていく映画なんだと思う。
東京アリス

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