記録。
愚かさと愛おしさ。
何となくタイトルに惹かれ、ホン・サンス監督作品を初体験。『オールド・ボーイ』のユ・ジテ、『JSA』のキム・テウ共演。
この監督の作品全般的に言えるのか、この作品がたまたまそうなのかは分からないが、感じたのはある種の免疫が必要だという事。ぶっちゃけ苦手なタイプの映画だった。
何の抑揚も無く、淡々と垂れ流され続ける過去の女と2人の男(穴兄弟)の人間模様、鬩ぎ合い。ナニコレ?
男の未練がましさだったり、性欲に対するどうしようもない率直さってのはまぁ、僕も男ですからよく分かる。それが客観的にどれだけ滑稽に映るかも然り。
男ってのは本質的にダサい生き物なんだと思うんですよ。必死に隠しながら生きてる。「カッコつける」って言葉は大概男に対して使われるけども、そんなん言われるまでもなく男なんか大体皆んなカッコつけてますよ。
本作のキム・テウとユ・ジテ(役作りで増量したとか)は先輩と後輩の関係なワケだけど、何から何まで本当ダサい。ファッションの時代性をさっ引いたとしてもだ。
メッキを削ぎ払った男の姿が描かれてると思うとその点においては成程と言わざるを得ないけど、じゃあ面白かったかと言われると……。
いわゆる「韓国映画」を求めて鑑賞するとヤケドする映画だと思います。
合わないと切り捨てるのはまだ早い気がするから、他のホン・サンス作品も観てみようかな。