翔海

素晴らしき哉、人生!の翔海のレビュー・感想・評価

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)
4.5
あなたに救われた人がたくさん居る
だから命を落とすなんて考えないで。

天使たちはささやいている。
報われない彼を助ければ羽を与えると。報われない男ジョージは将来お金持ちになり、色々な国に旅行するという野望があった。だけど、彼は災難に尽く見舞われる。左の聴覚を失ったり、大学入学するはずが父の急死により会社の跡継ぎになったりと彼の野望が現実になることはなかった。それでもジョージはこの街を愛していた。父親は住民ローンの会社を営み、恵まれない人達にも救いの手を差し伸べる。そんな彼らを妬む裕福な男ポッターは尽く立ちはだかる。色々な困難にも助け合いで乗り越えてきたジョージだったが、クリスマスの日に大きな事態に頭を抱えて自殺をも考えていた。そんな彼のもとに天使が舞い降り助言を施す。

フランク・キャプラの名作であり、今回の作品は初の鑑賞でした。有名な作品でもありずっと見たいと思っていました。白黒映画も少し間が空いていたのでより新鮮味を帯びて見ることができました。ジャケットからはミュージカル映画な雰囲気をしていましたが心温まる人情深い映画でとても好みでした。

他人のことを羨ましく思うこともあった、けど周りの人々のことを想うジョージにはみんながついている。どんな人々にも救いの手を伸ばし、決して裕福に暮らそうと思わずみんなを幸せにする姿には感銘を受ける。人として失ってはいけないものや自分一人で生きている人ほど貧しい心の持ち主と教えてくれる映画。困ったら俺たちを頼れよと背中を押してくれる作品でもあり、悩んでいたり苦しんでいる人にはこの作品をオススメしたいと心から思う。こんな暖かい映画に出会えて私も幸せである。
翔海

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