タケオ

恋はデジャ・ブのタケオのレビュー・感想・評価

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)
4.5
タイムループに巻き込まれた傲慢で自己中な気象予報士のフィルが、同じ日を繰り返しながら成長していく物語。

この物語は、何故タイムループが発生したかなどの理由はまったく明かさず、主人公フィルの成長に焦点をあてて物語が進行していきます。しかし、物語をじっくりと考えていくとその謎を独自で解釈していけるのが本作の面白いところだと思います。

傲慢で自己中心的なフィルが、同じ日を繰り返しながら成長し変化していく姿が、アクの強い偏屈な俳優から、脇役に徹することで独自の味を発揮する実力派へと成長したビル•マーレイ本人の姿と重なり、より深みを感じました。

毎日が同じ事の繰り返しで、まるでタイムループにハマってしまったかのように思う人も多いのではないでしょうか?本作は、そんな人にこそ見て欲しい作品です。

苦痛で退屈な日々はこれからも続いていく。しかし、退屈な日々の中での小さな積み重ねが、いつしか新たな一日へと続いていく。今を変えれるのは、どんな時でも自分しかいない。

明日を生きるのが楽しみになるような、希望と幸福感に溢れた素晴らしい映画でした!
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