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遊星からの物体X ファーストコンタクトのRのレビュー・感想・評価

3.4
僕の大好きなジョンカーペンター監督の最高傑作のひとつ、遊星からの物体Xの前日譚らしいっす。本作の監督は別の人です。ガッカリしたくなかったので見てなかったんやけど、見てみたらまぁまぁ面白かった。けど、やっぱ1作目と比べると雲泥。こっちはドラマがライトで薄口、モンスターアクション感濃厚。設定はほとんどいっしょやけど質がぜんぜん違う。ただCGはほんとにすばらしく、大変目を楽しませてくれる。まず最初、非常に美しい一面真っ白な南極の氷の下に、謎の巨大宇宙船が発見される。10万年前からそこに眠っていたらしい。また、その近くの氷の下で、異星からのものらしい謎の生物が発見される。氷のままえぐり抜いて、調査基地に運ぶのだが、その後調査員たちが人類史を変える発見に浮かれて騒いでる間に、氷が解け、恐ろしいモンスターが解放され……そして人間に襲いかかる! このモンスターの造形がホントに素晴らしい。一番雰囲気が近いのは寄生獣の敵たちかな。あれよりもうちょいネチャッこくてグロテスク。知性らしきものはないが。襲われた人間はモンスターの細胞に取り込まれて体を乗っ取られ、モンスターは巧みに元の人物に擬態する。取り込みプロセスが完了するといつものアイツにしか見えなくなるから、クルー達に混じって見分けがつかない。で、ふたりきりとかになったらぐわあああ!と体が裂けて恐ろしい姿を現し、人間に食らいつくのである! もうこうなったらみんな疑心暗鬼! 誰がモンスターやらわからない! コワイ! みたいなシーンもあるにはあるんやけど、それ以前の調査員達の人間描写が浅いのと、そこそこ人数多い上けっこう似た見た目の人たちがいたりするので、ストーリーの中の駒みたいにしか感じられずあんまドキドキしなかった。で、まぁふつーのお約束的に誰が生き残れるか⁈的な話になっていきます。その辺はみなさんガヤガヤしてておもしろいようなおもしろくないような。とにかくモンスターが、人間でいうブリッジの逆四つん這いで襲いかかってきたり、よくわからん触手みないなのをブンブン振り回してクルーの内臓をばしゅんと奪ったりとかいうのに目が釘付けになりました。で、まぁ予想どおりの人たちが残っていって、最後UFOが!ってなったときに、ん? こんな高度な文明を築けるような知性がこのクリーチャーにあるなんてことありうるのか⁈と、そこが一番気になった笑 だってとにかく種の繁殖のことしか頭にないんだもんね。相当の知性が必要よUFO創造なんて。それくらいの知性があるなら、こんな原始的な生物には見えないはずである。いや、ひょっとしたら、UFOを作ってここまで来た人たちを食い尽くしてもーたんかもしれへんな。異星のウィルス的存在として。それやったら納得かもね。どーでもええけど。あと、やっぱカーペンター映画の音楽は最高やなぁって最後思いました。CGのすごさとか主演の女の子の雰囲気の良さとかいろいろ考慮に入れて比較しても、やっぱカーペンターの遊星からの物体Xの方が断然おもしろいですね。断然。桁違い。ひさびさに見たくなってきた。見よかな。
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