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ヒューゴの不思議な発明のmazdaのレビュー・感想・評価

ヒューゴの不思議な発明(2011年製作の映画)
3.4
駅の時計台に住む孤児の少年がロボットを直したことをきっかけで人に繋がっていく話。
勝手に壮大な感じっていう期待があってかなり的外れだったので絶賛するほどじゃなかったけどシンプルに素敵な映画だった。
この駅が、この街が、この国が、大きな機械で一人一人が小さな部品でって思うと、みんなが愛おしくみえてあたたかいきもちになる。例え小さなパーツでもなければ動かせない。孤独だとしても必要じゃない人なんていないんだと思う。何か目的がなければ何で生きてるのかもわからなくなってしまうかもしれないけど、必ずみんな誰かの人生の部品になっている、ちょっとホロっとした。
映画の中にでてくる、映画のシーンってほんとズルい、映画って素敵だって再認識させられる。"誰もが初めて目にする世界"映画はまさにそれで、みんなが楽しそうでわくわくしてる。好きなものを語る人の目はキラキラしてる、好きなものを宝物みたいに秘密みたいにもってる人は隠せないくらい好きなことが溢れてる、そういうのが自然に伝わる映画だった。展開はあまりに簡単で読めてしまうものだったけど、きっといろんな人に映画というものを観てもらいたいっていうきもちで、そういう優しいわかりやすさだった。映画を創るという事こそ、いろんなパーツ(人)があってできることで、誰かを大勢の人の力で楽しませるって観てる人以上にわくわくするんだろうって思う。
邦題には違和感があった、いろんな人ありきで生まれた奇跡だからヒューゴの発明ではないし、良い意味でヒューゴもひとつのパーツなのだからもっと良い邦題がつけれた気がする。
映画ができたばかりの時の、機関車が駅に到着するだけの映画を観賞するシーンがすごく好き。映画館で観ていればまた感じ方も変わった気がしたのでちょっと後悔。
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