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天国にちがいないのmazdaのレビュー・感想・評価

天国にちがいない(2019年製作の映画)
2.7
なかなかシュールで変な映画だった。
ある意味新しいブラックユーモア。
現代版チャップリンと言われてる方らしいけどこの笑いにはまれる枠というのは狭い気がする、

決して嫌いなタイプの映画ではない、ただチャップリンのいい意味でイージーな誰もが汲み取りやすい笑い、蒸気船ウィリーとかトムとジェリーとかみたいな本当に言語や国民性を問わない説明せずに伝えようとする面白さとはかなり違う。たしかにセリフで説明することはなく一見シンプルだけど、実はもっと複雑。

誰もいないパリとかナザレの空気感とか構図の切り取り方が美しかったけどそのおしゃれささえも、国を横並びで見るとなんだか皮肉で、ストレートに笑いに変えられるほど、私はパレスチナの問題への知識が足りていないと思った。

もちろんどの国にいてもどの街にいても自分が心動かされるものというのは必ずあり、そういう視野の広さや好奇心を大切にしたいのだけれど、それを踏まえた上でどの国も一緒だねって思えないのは私が無意識でそれぞれの国に対して偏見をもってしまってるからかもしれないと思ってしまい、考えてるうちに少し悲しくなってしまった。
もうちょっと歳とってから見たい。
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