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エイリアン2のbackpackerのレビュー・感想・評価

エイリアン2(1986年製作の映画)
4.0
SFホラーの傑作『エイリアン』。
第1作の成功により、リドリー・スコット監督は一躍有名になります。
その続編、『エイリアン2』。
監督には『ターミネーター』で名を馳せたジェームズ・キャメロンがメガホンをとります。

前作では、影から忍び寄る不気味な化け物を前に、恐怖と絶望感の中逃げ惑いました。
肝心要のエイリアン成体の姿は、ハッキリと見える時間の方が短いです。

今作はどうでしょうか。
個人的には、キャメロン監督作品の中でもすごく好きです。
『ターミネーター』でやりたかった未来のバトルをやってやったゼ!って熱意が感じられます。
宇宙船や基地のデザイン、ガジェット、迫力ある多人数ガンアクション、それでいてホラー要素も忘れない。追跡者とのハイド&シーク+バトルはお手のもの。
『ターミネーター』→『エイリアン2』→『ターミネーター2』と考えると、『ターミネーター2』はステップアップした結果だと実感できます。

エイリアンそのものがあまり姿を見せなかった前作。
あの強烈にインパクトのあるモンスターが、今作ではたっぷりと見ることができます。

口の中から飛び出るもう1つの口。
意志疎通できない目のない頭部。
どこにでも現れ、静かに忍び寄る身体能力。
周辺を不気味で生々しい物体に覆う生態系。
そして極めつけは、卵を産み落とす女王の存在。

1と2のエイリアンで、やってほしかったことは全て見ることができたと言って過言ではないと思います。
リプリーに絡み付くトラウマと、57年の歳月が奪い去った娘への悲しみ。
そこがあったからこそ、ニュートを命がけで守る強い母親の見応えが増しますね。

お決まりの一難去ってまた一難の展開も健在です。
ホッと一息ついた直後にひっくり返っちゃうわけですから、ハラハラしっぱなしです。
1よりホラー色薄めアクション増し増しなので、心理的にも大分気楽に見れるのも良いところですかね(1と2をセットで考えた場合)

リドリー・スコット監督、ジェームズ・キャメロン監督、2人の特色がハッキリとでた2つのエイリアン、十分に堪能しました。



エイリアン3、レビューしなくてもいいかなぁ……
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