アポロ・シアター

ニューヨークのハーレムに活動する黒人刑事コンビと、そこの住民とのやりとりを綴ったブラックコメディ

スパイク・リーの師匠オシー・デイヴィス監督作品

ブラックスプロイテーション

バディムービーの元祖

2人のキャラが良い

黒人の勉強
政治も絡めて

アクションはまあまあ

捜査もしっかり

白人をネタに
皮肉が込められています

時代は変わっていく

音楽も印象的でした

　
　ブラックスプレイテーションの元祖、バディムービーの元祖と云われながら、永らくソフト化もされず町山UFOにてようやく鑑賞。

　ゴキゲンなソウルミュージックをバックに破天荒な黒人2人組の凸凹刑事コンビが難事件を解決するエロとバイオレンスたっぷりのアクションコメディ、それ以上でもそれ以下でもないストレートな映画だ。ただしこんな映画がそれまでに無かったことはまず間違いない。

　スパイクリーほど黒人至上でもなく、タランティーノほどソフィスティケートもされておらず、良い意味でとても暑苦しいw
　とは言えカーアクションは豪快だし、適度に白人を小馬鹿にしたりして、面白がって観るには最高のエンタメ作品に仕上がっている。なんならシリーズ物で何作も観ていたい。

　原題はコットンカムズハーレム、原作小説のタイトルなのだけれども、綿花を摘むという過酷な労働により虐げられた黒人の歴史の象徴でもある「綿」を小道具にして珍騒動を描くという人を食った設定が痛快。別に2人の刑事がロールスロイスを乗り回すわけでもなく、邦題には苦労の後が窺えるが、そんな頓珍漢なタイトルなどもはやどうでもいい。ブラックムービーと言えば黒人差別の重苦しい映画しか存じ上げませんという方にこそ、機会があればぜひ観て欲しい娯楽大作。いや、全然大作ではないけれど、それがまたたまらなくステキ。

　素晴らしいメインビジュアルイラストがフィルマではグレーの四角なのが猛烈に寂しくて泣きそうw

• #よしまるの1970年代の映画レビュー

YoutubeチャンネルBlackTree TVでも鑑賞可能な、何者かによって奪われた新興宗教団体の寄付金を追う黒人刑事コンビの活躍を描いた「バッドボーイズ」のルーツ的なアクションコメディ系ブラックスプロイテーション。監督はスパイク・リー監督作品にも多く出演しているオシー・デイヴィスでヒステリックグラマー的なジャケがかっこいい！

序盤から宙を舞うかの如く人が吹っ飛ばされ、轢かれそうで轢かれないニアミスな通行人が際立つカーチェイスからユーモラス。70年代らしいファンキーな金ピカ衣装の女性が白人警官を誘惑し裸にしたと思えばKKKみたいな紙袋を頭に被せ逃走、彼女を追い廊下に出た警官が住人達に見つかり大恥かく辺りも面白いのですが、勢いはこの辺りまで。

それ以降はこれといったアクションは無く、コメディ要素も知識不足＆雑な字幕も関係してかあまり響くものが無く。アポロシアターが舞台となる終盤はほぼ裸の女性による躍動感の有るダンスやミンストレル・ショーの如く黒人に化けた白人の悪役をセットごと吊るしたりと、それなりの見所が有りますが今となっては物足りなさは否めませんでした。

ただアフリカ回帰が叫ばれていた時代故、所々で観れる主に女性のアフリカ風ファッションはお洒落で雰囲気重視で観るならまあまあ楽しめるかもしれません。

新興宗教団体のリーダーを演じるのは「プレデター2」で麻薬王を演じていたカルヴィン・ロックハートでした。

• #ジャケ写登録ありがとうございました