ナチスと美術品。
けっこう見かけるテーマです。
だけど何なんですか、このいいかげんな邦題は？
原題は『アテネへの脱出』なのに。
ジョルジュ・パン・コスマトス監督の作品は総じて日本で低評価。
『カサンドラ・クロス』なんか、けっこう面白かったんだけどな。
そして主演のテリー・サバラスはほとんどB級専門の人。いろんな戦争アクションで見かけましたが、日本で一番知られている作品は『刑事コジャック』かも。
吹き替えの人がぴったりでねー♪

私はコスマトス監督やテリー・サバラス出演のアクション映画をたくさん名画座で楽しませてもらいました。
思い入れがあるので点数は甘めです。
客観的には3.0。
過去にレビューした皆さんの評価が的確だと思います。

本作には大きな見せ場もありませんが豪華な俳優陣。
ロジャー・ムーア、デヴィッド・ニーヴン、エリオット・グールド、クラウディア・カルディナーレ――。
ウィリアム・ホールデン、どこにいたんだろう？
個人的にはデヴィッド・ニーヴンが出ているだけで作品の格が上がります。

私は古代ギリシアに興味があってアテネにも行きました。
本作は監督も主演のテリー・サバラスもギリシャ系。
この組み合わせでギリシア史劇を作ってくれなかったのが残念です。

　70年代作品の鑑賞を続けておりますが、ここまで6作品すべてmark数が3桁。そしてこれは2桁w

　熱い作品も多いけれどハズレもまあまあ多いのがこの年代の特徴かもしれない。しかも全体数が少ない。フィルマで製作年別の検索を見ると70年代は前後の60、80年代より少なく感じた。大作が作られなくなったぶん、マニアックだったり私小説的だったり、小品ながら光る作品が多いのが好きな理由なのだろうか。

　さて、ボンド出演中のロジャームーアと、刑事コジャック出演中のテリーサバラスというスターを主役に、デビッドニーヴンにクラウディアカルディナーレ、エリオットグールドなどなかなか豪華なキャスティングの戦争映画「オフサイド7」。
　ちなみに邦題は意味不明💦

　この頃を境に「地獄の黙示録」「Uボート」「プラトーン」など映画はよりリアルな戦争を描くようになっていき、人がバタバタ死ぬ割になぜかちょっとお気楽に観れる戦争映画は消滅していった。

　ドイツ占領下のギリシャでレジスタンスたちが収容所からの解放を企てるというお話なのに、どうにも締まりのない展開。
　ムーアが007ばりに色男なドイツ人を演じている時点でまあ何をか言わんや。これでシリアスな話と言われてもなかなか難しい笑

　ジョージPコスマトス(最近はジョルジパンコスマトスと表記されてるらしく、HKさんが連投でレビューされてたのを見て誰だそれ？ってなった笑)のお得意なアクション演出は意外に楽しめるけれど、戦争映画なのにここまで深みもヘチマも無いとさすがに緊迫感に欠け、面白くは観れなかった。意味ありげにゴロゴロと回るイエスの石板がただ砲台に踏まれたのは笑った。こういう雑でよくわからない演出が多いw

　ラロシフリンの音楽、スターウォーズも撮ってた名手ギルバートテイラーのカメラは楽しめる。けれどもフィル友さんのHKさんのレビューを読んでしまったらほかに書くことが無かった笑　ウィリアムホールデンにはまったく気づかなかったなぁ💦

　ここんとこ多忙すぎてTLも追えてないのに、過去レビューにも皆さまたくさんいいね頂き感謝です。まだしばらく70年代観ていくよ〜。

• #よしまるの1970年代の映画レビュー

1944年、舞台はギリシャのどこか。
収容所を乗っ取ったレジスタンスのメンバーと、考古学者を含む連合軍の捕虜たち。
美術品を密輸する独軍将校を抱き込んで、ある作戦を実行する。
何年も前からずっと観たかった作品の一つ。
ロジャー・ムーアが何故かドイツ人を演じているせいで、人物関係を理解するのに手間取る。
役者を揃え過ぎると活かしきれない事もある。