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ランボー/怒りの脱出のYYamadaのレビュー・感想・評価

ランボー/怒りの脱出(1985年製作の映画)
3.5
もう1つの当たり役【ランボー】②
◆原題:『RAMBO:First Blood PART2』
◆監督: ジョージ・P・コスマトス
◆シリーズ興収: 第1位 (5作品中)
◆敵勢力:
 ベトナム軍、ベトナム滞留ソ連軍
◆作品のテーマ:
 ベトナム戦争行方不明者(MIA)奪還

〈見処〉
前作の興収規模の打破のため、作品のコンセプトを「元グリーンベレーの無敵の戦争アクション」に変更、『ロッキー』シリーズを上回る大ヒットを記録

①作品に反映する時代背景【1985年】
◆社会環境:
・米国はレーガン政権二期目。
・ソ連の凋落が見え始め、冷戦のパワーバランスが偏り「強いアメリカ」へ。
◆映画界:
・スピルバーグ旋風が続く。
・同年のヒット作『BTTF』『ロッキーⅣ』
◆S.スタローン:
・『ロッキー』『ランボー』多作時代で、映画製作は順調。
・同年に離婚、不倫相手であったブリジット・ニールセンと再婚。スタローン・バッシングが強まる。

②エクスペンダブル
・作中に頻繁に登場する「消耗品(エクスペンダブル)」の台詞は、国のエゴで使い捨てされる兵士を示す、本作テーマに沿った重要ワード。後年には、スタローン3つ目のヒットシリーズとなる『エクスペンダブルス』のネーミングに採用される。

③アクションシーンの見処
・「ゲリラ戦のエクスパート」としての本領発揮し、ジャングル内で一人づつ現地兵を始末していく「ランボー無双」は爽快である。
・終盤となる、捕虜収容村の爆破シーンのダイナマイト量は非常に多め。環境破壊が避けられないレベルの大迫力。
・本作におけるスタローンのビルドアップされたボディは歴代最高の仕上がり。

④本作品のツッコミ処
本作は1985年度のラジー賞にて4部門を受賞し、スタローンがミスターラズベリーの地位を決定づけた重要作。
・最低作品賞
・最低主演男優賞 前年に続きV2
・最低脚本賞 スタローンと共同共同脚本した、若き日のジェームズ・キャメロンの2名が受賞。キャメロン唯一のゴールデンラズベリー受賞作となる。
・最低主題歌賞 スタローン弟の熱唱

・ちなみに同年の監督賞は『ロッキーⅣ』のスタローン。
良いも悪いもスタローン人気最盛期の作品。
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