140字プロレス鶴見辰吾ジラ

ゴジラ FINAL WARSの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

ゴジラ FINAL WARS(2004年製作の映画)
2.8
東スポ怪獣プロレス大賞
〜最優秀団体賞〜
”ゴジラゲノム”

おめでとうございます!

かつて「ゴジラ死す」とこれ以上ない引退試合でのカーテンコールを経て業界を去っていったゴジラ。

アメリカの怪獣プロレス団体に自分の名を語ったイグアナが活躍していると知りゴジラは業界復帰を果たす。金子修介をマネージャーに後に語られるGMK興行では永田裕志にあやかったのか?白眼を剥いての腕固めと放射熱線で場外大乱闘!合同興行であったハム太郎プロレスを恐怖のどん底に落としていった…

そして再び迎えたゴジラの引退。
体力の限界
ネタの限界
人気の衰えか…
業界からドン・フライ、船木誠勝、レイ・セフォー、ゲーリー・グッドリッジを呼び寄せ
「ファイナルウォーズ」と名打たれた引退興行に向かうゴジラ。
アントキノゴジラ。

作品においては飛び道具に次ぐ飛び道具。
ミュータントも介入し、ありとあらゆる怪獣達がゴジラの引退に駆けつけ怪獣プロレスを繰り広げる様は滑稽であり一周回って牧歌的ですらある。

人間サイドはあり得ないほどスターウォーズだのマトリックスだのX-メンだのリベリオンだの猛烈なまでの邦画コンプレックスをゴジラという虎の威を借りぶつけまくる様は滑稽で一周回って牧歌的だ。特にドン・フライの晩年のセガールのような身のこなしは必見である。それでも松岡昌宏が覚醒した際にレーザー攻撃をフォースような何かで止める姿は「フォースの覚醒」より早かったのは驚いた。

アントニオゴジラのプロレスは相変わらずの暴虐ぶり。最後の相手カイザーギドラ!
アントニオゴジラvsカイザーましギドラの時間無制限一本勝負は、カイザーギドラの愛の「あ」の字も感じない造形の異形のモノをゴジラが蹴散らし勝利の咆哮を上げるのだった。

蔵前国技館に火を放つが如くの混沌としたゴジラの引退興行はすべて出し尽くした稀有な怪獣プロレスだった…



「シン・ゴジラ」を前に国産ゴジラの最後を見届け、新たなゴジラを受け止めるべく気持ちを作りました。