三次元からきたブロンディ

ジョニーは戦場へ行ったの三次元からきたブロンディのレビュー・感想・評価

ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)
4.5
昨日8月22日(土)に自宅で鑑賞。
この映画は万人にはオススメしないが、絶対に観とくべき映画だと思う。
あらすじは第一次世界大戦で顔全体を削ぎ取られ、両手両足を失ったアメリカ兵ジョー。
ジョーは今、野戦病院のベッドで静かに横たわっている。
目も見えず、耳も聞こえず、喋る事もできず、唯一性器だけが人間として残された印だった...
そして、ジョーは家族と恋人の夢を見るのだった。
この映画は何と言って怖い映画だ!あらすじに書いた通りジョーは目、耳、口、両手両足も無い、正に地獄のような光景だ。
寝返りもできない、痛さや痒さも両手が無いから抑えることも掻くこともできない。ネズミに噛まれても追い返すこともできない。こんな地獄があるだろうか。
この映画の監督は名脚本家ダルトン・トランボなのだが、トランボは若い時にジョーと同じ第一次世界大戦で負傷した兵を新聞で読んで、この映画の原作を書いた。
原題は『JOHNNY GOT HIS GUN (ジョニーは銃を取った)』。これは第一次世界大戦の志願兵募集キャッチフレーズ『ジョニーよ銃を取れ』に対する皮肉だ。
大戦中のアメリカではこれは反戦文学とみなされることを恐れたトランボは同書の増刷を停止するが、戦争支持者派から脅迫を受けた。トランボはFBIに通報するが、逆にFBIから敵性人物として監視を受ける。
数年後、今度は赤狩りに遭う。トランボはメキシコに追放された。
そして、トランボはベトナム戦争の時に『ジョニーは〜』の製作に乗り出すのだった。
この映画はトランボの苦悩と挫折で出来たんだと関心した。
この映画は絶対に観るべきだし、オススメしたい作品です。吹き替え版もオススメ!