わたがし

トリコ 3D 開幕!グルメアドベンチャー!!のわたがしのレビュー・感想・評価

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 3Dブルーレイで観た。3D変換国産セルアニメへの関心だけで観た。レイヤーを意識させる書き割り的な立体感じゃなくて、キャラクターの顔面や岩肌の凹凸なんかも丁寧にボリューム感を作って明確に三次元空間を作り出そうとしているタイプの3D変換。
 この類の志の3D変換アニメで感動したことがあまりなく、なぜなら「人が描いた画」をなんで「カメラの奥に広がる空間」として見せる必要があるんだという。空間として見せる必要のあるビジュアルならコンピューター空間として作ってそれをステレオ撮影するべきだし、人が描いた画なら仕掛け絵本的な3Dの使い方をするべきと思う。
 顔面の目の凹みとか、鼻の尖りとか、服の皺の膨らみとか、わかるんだけど全部感覚的な立体感でしかないし、物理的に納得がいかない気持ち悪さがある。でも良いものを観た。
 トリコはアニメも原作も知らないけど、言動の一貫性の強さを感じて、確かにここまでキャラ立ちしてると誰がどう脚色したどんな物語でもある程度面白くはなるなという納得感があって、キャラクターコンテンツビジネスが今こんなにもてはやされる理由が少しわかった気がした。桃井かおりの声は文化財。
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