暴れん坊の若者の漢気を描いた人情ドラマ。
勝新太郎が主演、田宮二郎共演の「悪名」シリーズ第4弾。
田中徳三が監督を務め、水谷八重子、藤原礼子、阿井美千子、近藤美恵子、ミヤコ蝶々、赤城まり、遠藤辰雄らが共演。　　

朝吉（勝新太郎）が、闇市で靴磨きをしていた少女（赤城まり）と知り合い、宿に連れて帰る。そんな折、朝吉は興行できずに困っている芸人一座（近藤美恵子）と出会い、地元で興行を取り仕切る玉島（遠藤辰雄）と交渉して公演できるようにする。そこで偶然、かつて弟分だった清次（田宮二郎）と再会する。しかし一座のギャラをブローカーが着服して姿をくらましてしまう。朝吉は過去に世話になった因島の親分に金を工面してもらうために玉島と因島へ渡るが、そこで昔の女（水谷良重子）と再会する。一方で少女は清次と一緒に自慢大会に出場するために神戸に出かける…
　
義理や渡世の因習にとらわれない若者の人情ドラマ。
戦後の庶民の生活を描いており、闇市、戦災孤児、のど自慢大会などが感慨深い。
主演の若き勝新太郎と田宮二郎が晩年のイメージとは異なり魅力的。
戦後を舞台にして、様々な人間模様が生き生きと描かれている。
最後は木枯らしの舞う中、勝新太郎と松葉杖をついた田宮二郎が並んで去っていく後姿が味わい深い。

2025.5　BS12で鑑賞

• #八尾駅
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• #靴磨きの少女
• #旅館・相生館
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• #因島の親分
• #第3回素人のど自慢大会
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『悪名』シリーズ第4作。
靴磨きをする戦災孤児の少女を助け、行動を共にする朝吉。
オカマのおぎんと再会、興行主と剣劇一座の揉め事を解決するため一肌脱ぐ。
田宮二郎、遠藤太津朗、ミヤコ蝶々など濃い関西人に囲まれてか、勝新太郎のイントネーションの違いが少し気になる。
それでも一作目から登場する人物のエピソードが散りばめられ、意外と面白い。

大映京都悪名シリーズ第4作目。日本映画専門CH録画視聴。

「続」とか「新」とかは昔の日本映画や外国映画の「猿の惑星シリーズ」「マカロニウエスタン」等でも多く使用された。今は数字が多い。
本作は前作「新悪名」のその後の物語のため、「続・新悪名」と言うややこしい題名になったものと思われる。

本作品は殺人や血のりべっとりシーンがない稀有なヤクザ映画。
物語は人情深い朝吉と相棒の清次コンビが女剣劇一座を悪徳興行師の借金から救う話と、靴磨きの多芸な少女との交流を中心に描く。
特に少女は芝居をはじめ、洋楽の歌も上手い。のど自慢大会で優勝するなど、美空ひばりをモデルにしているのは明らかである。母親役のミヤコ蝶々の演技も笑いを誘ってお見事。

黒澤、小津も良いが、日本の大衆クラッシック映画は、その時代の空気を感じることが出来るので貴重です。