たにたに

パンチドランク・ラブのたにたにのレビュー・感想・評価

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)
3.8
✨2024年9本目

PTAによるイカれた恋愛物語(褒め言葉)
これを恋愛映画と括って良いのか??
そんな疑念が湧きながら鑑賞する映画体験。

🟢恋愛映画なのに暴力的
恋愛に踏み込もうとした時に、自分自身にまとわりつく問題って邪魔でしかない。
自分を好いてくれる女性が現れた。
理由はわからない。でも惹かれる。

7人の姉から小馬鹿にされる主人公バリー。姉たちの気遣いとかはただの雑音でしかない。むしろ余計なことを言いふらす。気にしないようにしてはいるけど、そのモヤモヤを晴らすために破壊行動に向かってしまう。

好きになったらどこまでも追いかけて行きたくなる、そんな気持ちってとても素敵だ。
仕事でハワイのホテルにいる彼女に無性に会いたくなって走り出す。公衆電話で彼女の声と通じた時、明るい照明がパッと点く。
ホテルで彼女と抱き合う瞬間。
2人だけの世界。そこを横切る様々な人々の影。なんて素敵なんでしょう。綺麗すぎる。

でも、一つ問題が残ってる。
興味本位でテレフォンセックスに電話したら、詐欺に巻き込まれ、個人情報流失。
恋愛に集中したいのに!!
このモヤモヤを彼は解決するために詐欺師集団を特定するという執着さ。怖いぐらいに。

🟢電話
健康食品マイルキャンペーン会社への電話。

勤務先で、執拗な姉たちからの食事会への誘いの電話。

テレフォンセックス。

ハワイでの彼女の声を聞きたい電話。

ホテルの受付で、彼女からの電話。

"繋がる"ことの様々な感情が表現されているのかなと思いました。
煩わしさ、怒り、不安、安心、喜び、愛。

文字じゃなくって声の魔法ってあるよなと思いますね。


足踏みオルガンとか事故る車とかは何を言いたいのか分からないですが、、
パンチドランクとは、パンチを受けた時の認知症のような症状。まさにPTAワールドに打ちのめされる我々は、正常な判断ができないのです。
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