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ロシュフォールの恋人たちの小のレビュー・感想・評価

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)
4.8
YEBISU GARDEN CINEMAの特集上映「シネマ・アンシャンテ」で鑑賞。今年一番、最高に楽しかった。物語、踊り、歌、音楽、全部楽しかった。

年に一度のお祭りで賑わうロシュフォールの街で、美しい双子の姉妹ソランジュとデルフィーヌが、運命の恋人の出現を待っている…。言ってしまえばこれだけなんだけれど、多分、誰もが知っている曲「キャラバンの到着」、そして何より「双子姉妹の歌」にわしづかみされる。終盤の2人のステージのシーンはピンクレディーに見えてしまった。

多くの説明は必要ない、見ればわかる超楽しい映画。いろいろな作品をオマージュしているらしい『ラ・ラ・ランド』だけれど、この『ロシュフォールの恋人たち』と『シェルブールの雨傘』を合体させたようなように感じてしまう(他のオマージュ作を見ていないせいですが…)。

ジャック・ドゥミ監督作、“ヌーヴェル・ヴァーグの真珠”こと『ローラ』に続く『シェルブールの雨傘』と本作をあわせて「港町三部作」と呼ぶ。『ローラ』がすれ違いを描ているように、本作もとにかくすれ違う。

そして劇中のローラのエピソードがピリッとスパイス的に効いて、本作も…と思っていたから、結末は、おおっとプチ興奮した。

人生の複雑さ、切なさ、やるせなさを味わうのもいいけれど、やっぱりこういう楽しさ、幸せが必要だよね、と思わせてくれる。自分的には双子姉妹のキャラが立っている本作の方が『ラ・ラ・ランド』より好きかも(比較するのはおかしい気がしますが…)。

●物語(50%×4.5):2.25
・ストレートに良い。幸せ。

●演技、演出(30%×5.0):1.50
・最高!

●画、音、音楽(20%×5.0):1.00
・最高!
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