なんと心あたたまる作品なのでしょう。
心無き人もいれども、市井の人のやさしさが感じられる演出は
『ル・アーヴル…』や『希望のかなた』への
序章のように感じました。
本当は笑って済まされないようなブラックジョークが
飛び交うけど、これがあってこそカウリスマキ節。
社会の闇をさりげなく教えてくれるのです。
いつもは笑わない役のカティさんの
珍しい笑顔に、ほっ。
さりげなくというより、敢えて掲げていると思える
マッティ・ペロンバーの肖像写真に、おっ!
わたしはまたもやカウリスマキ監督の
虜になってしまうのでした。