horahuki

チャイルド・プレイ3のhorahukiのレビュー・感想・評価

チャイルド・プレイ3(1991年製作の映画)
3.5
7月19日公開『チャイルド・プレイ』に向けて♫

数滴の血が素材と混ぜ合わさるだけで復活してしまうチャッキー先生の生命力の凄まじさはさすがだけど、前作から数年間も工場の中で動くことも出来ずに「その時」を待っていたというチャッキー先生の精神力よ…。

復活と共にアンディの体を手に入れるために一切休むことなく即座にフルパフォーマンスを見せつけるチャッキー先生の切り替えの早さと引き摺らない清々しさは、ある意味見習うべき存在だなって思いました。講演会とか開いて欲しいですね。あとチャッキー先生ダーツ上手すぎだわ。下手クソなんで教えてほしい!


前作の数年後、グッドガイ人形騒動は忘れ去られ、「今だ!」とばかりに再発売のために工場を再始動したらチャッキー先生が案の定復活。陸軍兵学校に入学したアンディくん16歳のところに荷物として送られてきたもんだから、学校内部で大騒動になっちゃうという内容でした。

あれから里親のところを転々としてたという可哀想なアンディくん。ママはまだ施設の中。今までは親の愛情を求めていたアンディくんでしたが、本作では親への未練はありつつも前を向こうとするアンディくんと、アンディくんが前を向くことを妨げる要素としてチャッキーを描いていました。

今までは自身の力でダークサイドに立ち向かいつつも、アンディくんは守られる側の立場でした。でも今回は友人や恋人という要素とともにアンディくんにとって守るべき存在が現れる。「大人になれ。人形を忘れろ。」という大佐の言葉にも代表されるように、大人へと変わっていくアンディくんにとっての捨て去るべき弱さの象徴として、そして人を守る側の立場になるのだというアンディくんの決意を打ち砕こうとする負の存在として過去や未熟さをチャッキーに乗せて表現していたように感じました。

だからこそ兵学校というわかりやすく独り立ちする強さを獲得できる場所を舞台としたのでしょうね。銃の精度の移り変わりでアンディくんの精神面での成長具合を表したり、アンディくんを優しく導く立場として(母親を感じさせるような)年上の彼女を配置したり、遊園地を象徴的に利用したり。どれもわかりやす過ぎるけど好きです。

『チャイルド・プレイ』の元ネタのひとつの『アメリア』のズーニー人形を思わせるようなチャッキー目線のカメラでの部屋の中の攻防もちょっとだけだけど復活してたし、絞殺魔らしさもチョコっとだけあったのが嬉しかったです。特に絞殺魔設定は今後もしっかり受け継いでって欲しいですね。
horahuki

horahuki