Omizu

砂漠は生きているのOmizuのレビュー・感想・評価

砂漠は生きている(1953年製作の映画)
3.2
【第26回アカデミー賞 長編ドキュメンタリー映画賞受賞】
ディズニーのTrue-Life Adventuresシリーズ一作目。アメリカ南西部、アリゾナ州ツーソンの砂漠で生きる動物たちのドキュメンタリー。日本で特に成功し、収入は『風と共に去りぬ』を超えたという。

砂漠の厳しい生態を捉えつつ、やはりディズニーらしい牧歌的な雰囲気のある作品。動物や植物を擬人化するあたりはすごくディズニーっぽい。

思っていたよりもユーモラスで面白く観られたんだけど、純ドキュメンタリーかというとそうではない。動物のアップはおそらくほとんどがセットで撮られている。一番分かりやすいのはネズミが蛇に襲われるところで、地中の巣を半分に切って横から撮るということをしている。他のシーンでも背景が不自然に黒くなっていたりと疑問な箇所がいくつか。

ストーリーとしては面白いものの、できすぎな部分が目につく。何故みんなわざわざカメラの前で「演技」するのか。それが気にならなくもない。

色んな動物、昆虫が出てくるが、個人的にはなんでも突っついちゃう鳥さんがお気に入り。カッコウの仲間ということで納得。

撮影は非常に美しく、雄大な砂漠を捉えたショットは圧巻。技術的には文句のつけようがない一作ではある。
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