バルバワ

日本沈没のバルバワのレビュー・感想・評価

日本沈没(1973年製作の映画)
3.8
コロナにビビりまくり映画館に行かない日々を送ってすっかり意気消沈な私。(;´Д`)マヂムリ

こんな鬱屈した毎日はダメだ!ということで自分で自分だけの映画キャンペーンを催し、少しでも気分をアゲようと思いました。

今回のキャンペーンは…

コロナよりヤバいよ…新旧『日本沈没』観くらレビュー!

まずは1973年製作の『日本沈没』!

いやぁ、アツい…暑苦しい!

あらすじは日本が沈む!

【特撮すんごい】
とにもかくにも日本が崩壊していく様が大迫力でニンマリしちゃいます。地が裂け、ビルが倒壊し、マグマが溢れ、海がすべてを呑み込む様をCGではない特撮技術(波のうねりを表現するためにスタジオ内の特撮プールの水にビールを混ぜ込んで粘りを加えたため、スタッフ全員が悪酔いしたという…)で描かれており素晴らしかったです。ただ災害シーンを観る度「ゴジラ出てこないかなぁ」と物足りなく感じるのは特技監督や美術監督、撮影監督がゴジラシリーズを数多く手掛けている方だから仕方のないことなのですかね…( ̄ー ̄)トオイメ

【孤立感すんごい】
日本の沈没が避けられないということは日本国民を海外に逃がすことが必定。しかし、なかなか快く迎え入れてくれる外国は少なく、どこか他人事です。日本の外交官が国宝を持って「どうかうちの国民を宜しくお願いしますm(__)m」と頭を下げる姿は胸が痛くなりました。

【演技すんごい】
とにかく役者の皆さんの熱演が物語を盛り上げていました。この熱のこもった演技が作中の切迫感や絶望感を増大させていたように思えます。しかし、この時から緊急事態の時にベラベラトークがあったり、キャラクターの心情を台詞や心の声で伝えるような近年でも散見されるような所がありました。特に総理大臣が胸騒ぎを覚えた時のナレーションが「日本海溝の異変が"ちょっと"気になっていた。」という状況や演技に対してあまりにポップな台詞回しには"うひひ"と思わず口角が上がりました。

【小野寺すんごい】
先ほど役者の皆さんの熱演に少し触れましたが、藤岡弘さんが演じる実質の主役である潜水艇乗りの小野寺さんは別格でした。

個人的に印象に残った小野寺の言動や行動を書き連ねると…

《小野寺のメモリアルシーン5選》
①会話の流れで潜水艇の話になり、急に立ち上がりバッキバキの目で魅力を語る小野寺。

②目上の人物に対して「結婚するんス」とフランクにも程がある結婚報告をする小野寺。

③婚約者が今まさに噴火している火山の近くにいることを電話で伝えてきた際に「なにぃ~」と、若干めんどくさそうなリアクションを取る小野寺。

④噴火に巻き込まれている婚約者に「歩いてでも這ってでも来い!」と、無茶を言う小野寺。

⑤漁船で海外に逃げ出そうとする人々を止めるように現地の同僚に「出しちゃダメッ!」と、子どもを叱りつけるような口調で同僚に制止を要請する小野寺。

…等々、ステキだよ小野寺さん!彼のおかげで今作の熱が5℃程上がったように思えます。

【最後に】
基本的には日本の沈没は抗えないものとし、そこからどのようにして国民を救うかに物語の推進力にして、政府側の人間にスポットを当てた今作。それに対して2006年版はどのようなアプローチをしているのでしょうか…観比べが楽しみッッ!
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