茜

πの茜のレビュー・感想・評価

π(1997年製作の映画)
3.8
高校生の時に勧められて観た時のインパクトが凄くて、今だに不思議と愛着がある映画。
初めて観た時は「意味は分からないけどかっこいいから好き」と興奮したもんだけど、
あれから十年以上経った今も結局、私の脳みそは進化していないようで、
やっぱり「意味は分からないけどかっこいいから、やっぱり好き」という単純な感想しか出て来なかった。

モノクロ映像だけど生々しい映像美。
というかモノクロであるからこそ意味がある映画。
おぞましい程の数字の羅列と、そのバックで流れる不安を煽るようなデジタルサウンド、
こちらまで頭痛がしそうな耳鳴りに似た効果音。かっこいい。
妙な宗教団体(?)や、その人たちが神について語るという展開には正直冷めてしまったんだけど、
それでも私はこの映画の映像と音の演出が好きなので、ストーリーはそこまで深く追わなくてもいいかなと思える。

と言いつつ、何だかんだで最後は良い終わり方で、個人的にはハッピーエンドだと思っている。
難しい事を考えるのはやめよう。
茜