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博奕打ち 総長賭博のryosukeのレビュー・感想・評価

博奕打ち 総長賭博(1968年製作の映画)
3.7
うーむ普通に邦画黄金期の良作という感じ。まだヤクザ映画を「県警対組織暴力」ぐらいしか見ておらず、実録路線と任侠映画の対立軸を理解していないので、イマイチ評価基準がない。これ単体は「県警対〜」と比較すると見劣りはするというかものすごく飛び抜けたものは見当たらなかった。岡田茂に芸術やってんじゃねえ的な怒られ方をしたようだが、それはイマイチ分からなかった。まっとうな娯楽作品に見える。
悲劇シーンでの叙情的な音楽を使った演出はちょっと大仰に感じた。
とにかくタイミングが悪く、全てがすれ違い、みんな破滅していく。
よく考えると、動けず口もきけずという状態で床に伏せながら、組がめちゃくちゃになっていくのをただただ聞いている先代が気の毒。
金子信雄は顔面から曲者感がドバドバ出ている名演。もちろん諦念と哀愁の漂う鶴田浩二、血気盛んに破滅に向かっていく若山富三郎も素敵。
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