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ドラゴン怒りの鉄拳の小のレビュー・感想・評価

ドラゴン怒りの鉄拳(1972年製作の映画)
4.3
新宿ピカデリー9周年企画「ブルース・リー4夜連続上映」の2夜目は『ドラゴン怒りの鉄拳』。

ただただ魅入った。耳に残って離れない「アチョー」の怪鳥音に華麗なヌンチャクさばき。当時、頭をゴツンしたヌンチャク男子続出の理由がよくわかる。これがブルース・リーのアイディアだというのだから、やっぱエンターテイナーとしても最高だわ。

闘いの構え、俊敏な動き、怒りで震える鉄拳、タメ、キメ顔…。アクション時のブルース・リーはもう完璧、全くスキがない。シリアスさと、思わず笑っちゃう愛嬌を兼ね備えたキャラクター。観ている側も力が入り、体が動きそうになる一体感。前作『ドラゴン危機一発』から飛躍的にパワーアップ。これは一気に人気爆発の流れでしょ(香港で、ですが)。

多分、動きの速さとか、技術とかって、今のアクション俳優でもひけをとらないか、それ以上の人っているのだと思う。でも関係ない。かもし出す雰囲気が最強。こればかりは理屈じゃない。唯一無二のブルース・リーだからイイのであって、他の人が同じことをやっても意味がない。

日本軍が幅をきかせる中国・上海で日本人柔道グループが、ブルース・リー扮する主人公が敬愛する武道の師匠を毒殺。その陰謀に気づいたブルース・リーが仇を討つ物語。中国人を見下す日本人のいやらしい姿を描くなど反日感情を感じる映画だけど、ブルース・リーにやられるなら仕方ない(笑)

アクション以外ではブルース・リーの変装が楽しい。この人、どこかしら笑える親しみやすさも人気につながっていると思う。あとキスシーンは本作だけなのかな。

ということで、本作も凄かったのだけれど、次に観た『ドラゴンへの道』は個人的にさらに上を行った感じ。ブルース・リー、ええ、ハマりましたとも。

●物語(50%×3.5):1.75
・ラストも結構好き。

●演技、演出(30%×5.0):1.50
・ブルース・リーのアクションパーフェクト。ただただ魅入った。

●映像、音、音楽(20%×3.5):0.70
・多分、なんか良かった。

●お好み加点:+0.3
・ブルース・リーなので。
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