ゴジラシリーズ第13作
【作品情報】
公開日 :1973年3月17日
作品時間 :82分
撮影 :シネマスコープ
監督 :福田純
制作 :田中友幸
原作 :関沢新一
脚本 :福田純
音楽 :眞鍋理一郎
特殊技術 :中野昭慶
出演 :佐々木勝彦、林ゆたか、川瀬裕之、森幹太、富田浩太郎、大月ウルフ、ロバート・ダンハム、ほか
【製作舞台裏等概要】
正義の味方である怪獣王ゴジラ像が完全に板についている本作。
同時期の変身ヒーローブーム・第二次怪獣ブームの影響が強く、電子ロボット・ジェットジャガーが原理もわからぬまま唐突に巨大化する様や、ヒーロー然としたデザインに現れている。
本作公開後、東宝製作のテレビシリーズ『流星人間ゾーン』にゴジラ等のキャラクターをゲスト出演させたことにも、顕著である。
シートピア海底王国の侵略理由が、人類による核実験への報復的対応であるため、単純な善悪論ではないが、"核の脅威"に対する描写は相変わらず無く、反核思想はエッセンス程度である。
【作品感想】
ゴジラが怪獣島の住人となっている設定作品は、全て苦手な部類ですが、本作も御多分に洩れず苦手。
シートピア海底王国と前作登場のM宇宙ハンター星との関係性や、その後王国がどうなったか等、放置されている点があまりにも多く、非常に残念です。
ジェットジャガーの巨大化はまあ置いておきますが、以前の怪獣島に存在した怪獣達のコントロールセンターの描写が消え、ゴジラの監視体制が描かれなくなるのはいかがなものかと。放任状態はいかんでしょ。
昆虫デザインのメガロが、口から地熱ナパーム弾を吐くのも、それでいいのか?と疑問符が。
炎のリングで背中合わせに立つゴジラ&ジェットジャガーの姿等、ヒーローブームの最中故のゴジラ世界の独特さ、いつの日か大らかに楽しめるようになりたいものです。