闘牛士の練習過程をしっかり見せていくのがいい

また風習を通じた師弟関係を描く感じが個人的に好み

師匠(ジョン・ウェインに若干似てるけど)が寸分違わず闘牛に殺され、一言も発せさせずに亡くならせるシークエンスが凄いわ。

緊張感もあり、これはもっと評価されるべき

ジョン・ウェインと対立、ジョンフォードはロマンスは不要と90分にカット

確かにロマンスは不要と言えば不要かな

ジョン・ウェインのリパブリック社、第一作品

その後、バート・ケネディと出会いウェインとの蟠りを解消しつつ七人の無頼漢やラナウンサイクルで才能を開花させるという美しいエピソードがいいよね。

道中の事故による怪我、執拗なまでのジョニーと子牛の闘牛、執拗なまでの客のいびり、それによってマノロの左手だけの闘牛が引き立てられる。この映画における「戦士」の意味が示される。
チェロに教会に行けば、みたいなこと言われて行ったらアニタがいて、チェロに言われたのねっていうのいいね。
手術台の灯りが消される。光が当てられていたマノロの顔は暗くなる。
あれだけの愛を語っていた相手が死んだそのチェロの悲しみ。
アニタがジョニーを見るその瞳に光を入れてる。
とにかく丁寧に撮られた映画。

緊迫した死の闘技を見守る女たちの髪が風に揺れる。牛は暴れ、砂塵は舞い上がる。教会の入り口、女が落としていったスカーフを男はそっと拾い上げる。主人公を助けようとした先輩闘牛士の唐突で凄惨な死。あそこは怖かった。細かくカットを割る。陰影が強調され、ノワールの様な雰囲気も漂わせる画面。カメラは滑らかに上とか斜めとか予想外に動く。その動いた瞬間にドキュメンタリー映画の様な顔を見せる。アメリカ映画というよりヨーロッパ映画に近いと感じた。